2009/07/02 (木)
■20:45 ECB政策金利
結果 1.00% 予想どおり 何のサプライズも無し
予想 1.00%
現行 1.00%
■21:30 米雇用統計
失業率(6月)
結果 9.5% 悪材料だが、予想よりもマシ
予想 9.6%
前回 9.4%
非農業部門雇用者数(NFP)(6月)
結果 467千人減 予想を超える悪材料!
予想 367千人減
前回 322千人減(345千人減から修正)(前月比) 上方修正
■21:30ごろから ECB総裁トリシェ会見
「現在の金利水準は適切。」
「最近のデータ、年内の経済活動が低迷示唆。」
「下期の経済の落ち込み、上期より和らぐ見通し。」
「6月のマイナス・インフレは予想どおり。」
「インフレ低下は一時的。」
「インフレリスク見通しは上下に均衡。」
「1年物資金供給オペには満足。」
「次回の1年物オペの金利はまだ決めていない。」
「ユーロ圏政府は断固とした出口戦略を準備すべき。」
「経済状況改善したら迅速に流動性を吸収する。」
「カバードボンドについて15:00GMT(日本時間0時)に詳細発表。」
「7月6日から開始。」
「ECBは単一の組織。」
「カバードボンドは3-10年物が対象」
「新たな対策は現時点では予想せず。」
「カバードボンド購入の規模は、変わらず600億ユーロと確認。」
「今回の決定は全会一致。」
■24:00 ECBカバードボンド購入の詳細を発表
カバードボンド購入額は600億ユーロ。
発行市場、流通市場の双方で購入。
購入対象はユーロ圏企業によるユーロ建て債券。
購入対象の格付けは最低「AA」が条件。
2010年6月30日までの時限的措置。
ECB政策金利は何のサプライズもなく、予想どおりの据え置きでした。
一方、米雇用統計は、
非農業部門雇用者数はサプライズの悪結果で、
失業率は予想よりもマシな数字でした。
また、米雇用統計発表の裏で行われたECB総裁トリシェの会見ですが、
弱気とも強気とも一概に言えない内容でした。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・ECB金利発表では材料織り込み済みで全く動かず、
・米雇用統計で乱高下するも、結果的にはあまり動かず、
になるのが自然に思えますが、
いずれにせよ、
大きく一方通行するような結果には思えません。
では、この材料を受けて、マーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間21:30
5分足
ドル円 5分足 ドル安
ユーロドル 5分足 こちらはドル高
ECB政策金利では、
完全に材料織り込み済みで値動きは全くないだろうと思いきや、
ユーロドルは何故かドル高で反応。
それにつられてドル円もどさくさに紛れてドル高に。
なんか変だなと思いつつ、
21:30米雇用統計、トリシェ会見を迎えると、
非農業部門雇用者数の悪結果で
ドル円がドル安に、
NYダウ先物が暴落。
(日本時間21:30は、NYダウ現物は未開場)
これは常識的に考えて素直な反応と思えました。
しかし、ドル円以外のドルストレートでは、
猛烈なドル高となり、
この結果として、
クロス円が暴落(円高)となりました。
株安、ドル高、円高という、
例のバブル崩壊相場となりました。
ニュース等では、
「米雇用統計の悪結果を受けてドル安となった。」
などともっともらしく説明をしていますが、
対円以外では猛烈なドル高となっており、
そちらの方は説明がつきません。
常識的、ファンダメンタルズ分析的に考えると理解しがたい値動きですが、
これが生きた相場なのです。
さて、場味の分析ですが、
ドル円は日足のテクニカルどおり、下方トレンド継続と思われます。
ご参考まで。
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