本日は、人によっては「最強」と言って憚らない、ポイント&フィギュアについてご紹介します。
■ポイント&フィギュア(ポイント・アンド・フィギュア、P&F)とは
米国の株式トレーダー(氏名不詳)が18世紀に利用していたのが起源と言われます。
ポイントは「×、○」、フィギュアは「実際の価格」の意味で、価格が上昇すれば「×」、下降すれば「○」の記号で表すのが一般的です。
また、ラインチャートやローソク足チャート等では横軸に時間を使いますが、ポイント& フィギュアでは横軸に時間を使わないのが特徴です。
このため、非時系列チャートと言われます。
買い・売りそれぞれ8パターンの典型的な売買サインが確立しており、米国ではバーチャートと共に広く利用されていると言われています。
■ポイント&フィギュアの利点
ポイント&フィギュアには、
a.容易に価格変動がわかる
b.売買サインが明確である
c.トレンドライン、チャネルラインを引き、抵抗・支持ポイントを明確化できる
d.目標価格(水平測定、垂直測定)が設定できる
e.市場参入や休養ポイントが明確である
などの利点があるとされます。
■ポイント&フィギュアの例
ドル円ポイント&フィギュアチャート 1枠20銭 3枠転換
(チャート by 外為どっとコム )
■ポイント&フィギュア記入ルール
【1】 値上りを"×"、値下りを"○"で記入
【3】 1列には同一記号のみを表示
【2】 あらかじめ決めた値幅以上に変動すると×、○を書き加える (一枠の値幅、パラメータ1)
【4】 あらかじめ決めた値幅以上に逆方向に動くと、次の列に移行 (転換ポイント、パラメータ2)
※3枠転換(3枠分の値幅を逆に動いたら転換とする)が一般的
【4】 転換した場合は、一枠あけて、記入開始
■売買サイン 8パターン
【1】ダブルトップのブレイク 【買い】
2列前の×を上に抜けたら「買い」
一枠の値幅が小さいと、ダマシが多くなります。
【2】ダブルボトムのブレイク 【売り】
2列前の○を下に抜けたら「売り」
これも一枠の値幅が小さいと、ダマシが多くなります。
【3】弱気トレンドラインの上方ブレイク 【買い】
2列前の×を超えてから買うと、ダマシが少なくなるようです。
【4】強気トレンドラインの下方ブレイク 【売り】
【5】三角保合の上方ブレイク 【買い】
【6】三角保合の下方ブレイク 【売り】
【7】メジャード・ムーブ 【買い】
メジャード・ムーブは、「計測された動き」という意味で、保合からいずれかへ大きく放れた後、
1列の小さなコレクション(修正)があリ、
その後再び、前回の高値あるいは安値を越えていくパターンです。
メジャード・ムーブは3列で構成され、
1.比較的長いレッグ(ポイントの幅)を持ち、
2.コレクションがレッグに比べて3割程度であること(最大でも5割程度)が
条件とされるようです。
ヘッド・アンド・ショルダーと同様に、比較的大規模な、大相場のフォーメーションで、
第一列の×のポイントの数だけ、コレクションの次の新しい列にもポイントがつくとされます。(後述の垂直計算)
なお、目標値よりもオーバーシュートした場合は、目標値まで戻る可能性が高いとされます。
【8】メジャード・ムーブ 【売り】
買いのメジャードムーブの反対。
今まさにドル円で示現しているフォーメーションです。
■パラメータ
以上のように、色々とサインはあるわけですが、結局一番重要なのは、「一枠の値幅をいくらにするか」です。
どのパラメータが一番パフォーマンスがいいのかについては、自分で研究するしかありません。
ポイント&フィギュアで必勝、みたいな本を読んでも、その一番肝心なところは書いてません。笑
1枠20銭 3枠転換 ダブルトップ、ボトムでダマシ頻発
1枠25銭 3枠転換 ダブルトップ、ボトムでダマシ頻発
1枠50銭 3枠転換 ダマシは少ないが、売買できる回数が少ない
1枠1円 3枠転換 ダマシは少ないが、売買できる回数が年に数回
■P&Fチャート、どこで見られる?
自分でエクセルを使ってP&Fチャートを作成している方も多いようですが、
一番簡単なのは、外為どっとコム のチャートを使うことでしょう。(口座開設すれば無料で見れます。)
一般的な3枠転換を採用しており、一枠の値幅をユーザーが自由に設定できます。
かなり楽ちんなのでおすすめです。
次回は、【ポイント&フィギュア その2 カウンティング 目標値解析】についてご紹介します。
■ポイント&フィギュア P&F その1 売買サイン8パターン
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