先ほど、メルマガ最新号
FX・株のテクニカル分析入門 第216号
トレンド解析の原理 その6
サポートとレジスタンスの心理的背景(重要)
を発行致しました。
以下は前号のバックナンバーです。
FX・株のテクニカル分析入門 第215号
トレンド解析の原理 その5
サポート/レジスタンスモデル
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さて、本日は、
トレンド解析の原理 その5 サポートとレジスタンス
をご紹介します。
■サポートとレジスタンス
以下、『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー著 より抜粋
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/url/r.cgi?sakitech
「これまで述べてきたことで、価格は、
山と谷を繰り返しながら動いてゆくこと、
そして、それらの山と谷の方向が、
マーケットのトレンドを決定することがわかった。
では次に、この"山"と"谷"にしかるべき名前をつけ、
"サポート"と"レジスタンス"の概念を紹介しよう。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/imgs04/resistancesupportmodel.png
谷あるいは、上昇後に反落してつけた安値は
サポートと呼ばれる。
意味するところは明白で、サポートとはすなわち、
チャート上で売り圧力に勝る買い意欲が存在する価格水準ないしは
領域のことである。
結果的に、価格は下げ止まり、再度上昇に転ずる。
通常サポート・レベルとは、
前回反落時の安値と定義される。
(中略)
レジスタンスは、サポートと逆で、売り圧力が買い圧力に勝る結果
価格が押し戻される価格水準ないしは領域をさす。
通常レジスタンスは、前回高値と定義される。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/imgs04/resistancesupportmodel.png
(中略)
上昇トレンドにおいては、価格はレジスタンス・レベルで一時的に下がり、
その後通常は、またそのレベルを超えて上昇する。
下降トレンドのなかでサポート・レベルは、トレンドを変えることはできないが、
一時的にはそのトレンドを止めるものとなる。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/imgs04/fxfxi0122.jpg
トレンドを十分理解するには、サポートとレジスタンスの概念を
しっかりと把握することが必要である。
上昇トレンドが続いているというときには、
各サポート・レベルが、一つ前のサポート・レベルより高いところに
いなくてはならない。
さらにレジスタンス・レベルも、
一つ前のレジスタンス・レベルより高いところになくてはならない。
もし上昇トレンドの谷が、一つ前の安値を下回ることがあれば、
それは上昇トレンドが終わりに近付いているか、
あるいは少なくとも横ばいトレンドに変わりつつあることを
示している。
サポート・レベルが破られた場合は、
トレンド転換が起こりそうだということを示している。
上昇トレンドの中で、前回のレジスタンス・レベルをテストしている時というのは、
非常に微妙な時である。
上昇トレンドのなかで前回の山を抜けられなかった時や、
下降トレンドのなかで前回の谷を破れなかった時、
それは通常、トレンド転換の最初のシグナルである。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/imgs04/fxfxi0122.jpg
(中略)
しかし、いずれにしてもプライス・パターンを形成する基本となるものは、
サポート・レベルであり、
レジスタンス・レベルである。
以上、『先物市場のテクニカル分析』ジョン・J・マーフィー著 より抜粋
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/url/r.cgi?sakitech
《コメント》
レジスタンスとサポートというのは
テクニカル分析の基本中の基本であり、
これがテクニカル分析の中心理論と言っても良いかもしれません。
ランダムウォーク理論では、
価格変動は完全にランダム、デタラメで、
物理学でいうブラウン運動のようなものである、
ということになっています。
そしてこのようなレジスタンス、サポートというのは
完全に偶然の産物であり、
チャートを見る人が勝手にそこにあると解釈してしまう
心霊写真のようなものであるとされています。
したがって、レジスタンスだとかサポートだとかは完全にオカルトで、
100%無意味、ということになっています。
しかし、本当にそうでしょうか?
現実のマーケットを観測していると、
サポート、レジスタンスの形成は、とても偶然の産物とは思えず、
何らかの力学が作用しているとしか思えません。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/imgs04/fxfxi0122.jpg
この点、実はテクニカル分析の本質に関わっています。
いろんな学説がありますが、
私は、サポート、レジスタンスの位置に
市場参加者の注文が置かれやすいために、
そのサポート、レジスタンスが自己実現してしまうと考えております。
つまり、サポートやレジスタンスは社会心理的な産物であると考えております。
テクニカル分析=社会的実体説、共同幻想説、相場心理説
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2009/12/fx139.html
■サポート/レジスタンスモデル
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/media/file_20061009T225634062.GIF
【1】前回の戻り高値、トレンドラインなど、レジスタンス・レベルを想定
【2】抵抗線の内側には、指値で売り注文が集中
【3】売り注文を置くと同時に、抵抗線の外側に、
a.抜けた場合に備えて損切りのストップ注文
(損切りとは要するに反対売買なので、この場合は買い注文)、
b.ドテン倍返しの注文
(1万ドルの売りポジションを持っていたら、2万ドルの買い注文)
のような注文が置かれることが多い。
【4】抵抗線をブレイクして、これらの注文が約定すると、連鎖的に反応。
ババババッっと買い注文が約定することになる。→噴き上げ(ブレイクアウト)
【5】今度は、抵抗線で売る人がいない。損切りが約定してしまったから。
【6】今度は、損切りを余儀なくされて手持ちの玉がない人たちが、
抵抗ラインの上で押し目で買うことになる。→サポート(支持線)になる。
このように、サポート、レジスタンスそれ自体は
本来は実体の無い幻想(色即是空)ですが、
皆が注目するために「社会的実体」を獲得する、
(空即是色、縁起の中で存在)
ということです。
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■ 次回予告
次回は、
トレンド解析の原理 その6 サポートとレジスタンスの心理的背景
をご紹介いたします。
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