2011/06/09 (木)
20:00 英中銀政策金利
結果 0.50% 予想どおりで何のサプライズもない
予想 0.50%
現行 0.50%
20:45 ECB政策金利
結果 1.25% 予想どおりで何のサプライズもない
予想 1.25%
現行 1.25%
21:30ごろから ECB総裁トリシェ会見
「インフレ抑制のため強い警戒が必要」
「インフレには総じて、引き続き上振れ圧力。」
「金融スタンスは、依然として緩和的。」
「流動性は引き続き潤沢、物価圧力となる可能性。」
「インフレ見通しのリスクは引き続き上方向」
「ユーロ圏におけるインフレ期待を確実に抑制する決意」
「最近の経済指標から見てユーロ圏の景気は基調的に明るいと確認」
「ただ不確実性は高まった」
「経済見通しへのリスクはおおむね均衡している」
「我々は債務再編、またはヘアカットを支持しない」
「利上げペースについては、何ら示唆していない。」
「強い警戒とは7月の利上げの可能性を指す」
「次回会合では利上げあるかもしれないが、事前にはコミットせず。」
「金利決定は全会一致。」
「米国が強いドルを支持することは重要」
「強いドルは米国、世界の利益」
BOE金利、ECB金利、ともに市場予想どおりの据え置きで、
全くサプライズはありませんでした。
そしてその後のトリシェ会見では、
利上げの臭いをプンプンさせる発言が連発!
そしてなんと、7月の利上げについてかなり強く示唆する発言まで飛び出ました。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・BOE、ECB金利発表では材料織り込み済みで全く動きようが無く、
・トリシェ会見を受けてユーロ爆上げ!!
となるのが自然に思えます。
少なくとも、ユーロが爆下げするような材料では全くありません。
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
5分足 下記のチャートでは13:00が日本時間20:00 BOE金利
ユーロドル1分足
BOE金利、ECB金利、ともにほとんど反応はありませんでした。
常識的に理解できる反応です。
しかしその後、トリシェ会見開始予定時間になった瞬間、
猛烈な乱高下がスタート。
一瞬だけ、トリシェのタカ派的な発言を受けてなのか、
ユーロ高になりましたが、
強烈なカウンターを受けて猛烈なユーロ売りドル買いに。
そのままその流れとなってしまいました。
トリシェ発言のどの辺に、
ユーロ爆売りの要素があったのか全く理解できませんが、
事実として、マーケットの選択は、ユーロ売りでした。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると全く理解できない値動きですが、
これが生きた相場なのです。
さて、場味の分析ですが、
ユーロ上昇、あるいは現状維持となってしかるべき好材料で、
ユーロは一方的にメチャクチャに叩き売られました。
(いわゆる材料出尽くし、噂で買って事実で売れ)
というわけで、地合いはユーロ弱気のようです。
個人的には夏ごろまでユーロの調整波動が続くのではないかと考えております。
(エリオット波動理論ABC調整波動)
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。