2010/12/03 (金) 22:30
失業率(11月)
結果 9.8% サプライズの悪い結果
予想 9.6%
前回 9.6%
非農業部門雇用者数(NFP)(11月)
結果 39千人増 予想を下回る結果(悪いと言うほどでもない)
予想 150千人増
前回 172千人増(151千人増から修正)(前月比)上方修正
民間部門雇用者数(11月)22:30
結果 50千人増 予想を下回る結果(悪いと言うほどでもない)
予想 160千人増
前回 160千人増(159千人増から修正)(前月比)上方修正
今回の雇用統計は、
失業率が予想を上回るサプライズの悪結果。
一方、非農業部門雇用者数は予想ほどの数字ではなかったものの、
一応プラスの数字、
前回数値も上方修正で、悪い!と言うほどの結果ではありませんでした。
全体的に見るとどちらかというとやや悪材料側に傾いた結果でしたが、
衝撃サプライズというほどのものではありませんでした。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、
株、ドル、ともに売られるが、爆下げとまではいかない小幅な値動き、
となるのが自然に思えます。
では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・NYダウ の値動き → 上昇?下落?
・ドル円 の値動き → 上昇?下落?
・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?
・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?
・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?
・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?
・原油 の値動き → 上昇?下落?
・金 の値動き → 上昇?下落?
1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間22:30
初動は、株爆安、ドル爆安、→純然たるドル安
(ちょっと前のリスク回避パターンによく見られた円高ドル高ではない、
ドル長期金利が現在の相場の主テーマであることが分かる)
15分足
初動は、
株爆下げ
ドル爆下げ
で反応しました。
そしてドル相場はその後もドル安の流れが続き、
結局一方通行の単独ドル爆安相場となりました。
一方、株、原油は、雇用統計発表時だけ爆安を演じたものの、
その後切り返し、
株については雇用統計発表時の水準に戻り、
原油については爆上げとなりました。
金は雇用統計発表時から一貫して爆上げとなり、
どさくさに紛れて史上最高値目前まで迫っています。
株、原油、金は、経済景気動向に左右される以外に、
ドル安の反作用で自律的に上昇するという性質も持っているので、
純粋なドル安の効果として爆上げということなのでしょう。
さて、場味の分析ですが、
爆下げまでは行かなくてもいいような微妙な材料で、
マーケットはドル爆安を選択しました。
トレンドがドル高であれば、このような一方通行のドル安にはならなかったはずです。
トレンドに変化の兆候が見られます。
ドル円は依然日足の雲の上で滞空していますが、楽観視できず要注意です。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。