今年二本目の記事は、例によって「今年の相場予想」をしてみたいと思います。
1978~2008年の月足データ(テクニカル) & 主要なファンダメンタルを
分析してみました。
■テクニカル
■1978年~2008年月足
■1978年~2008年 ドル円 月足データ 解析結果
年終値-年始値 | 高値安値 年始値からの乖離幅 | 高値安値 年始値からの乖離率 | |||
高値 | 安値 | 高値 | 安値 | ||
1978-2008平均 | -4.56 | 14.20 | -15.24 | 9.21% | -9.67% |
円安の年 平均 | 14.07 | 22.13 | -4.29 | 14.47% | -3.42% |
円高の年 平均 | -19.90 | 7.67 | -24.26 | 4.88% | -14.81% |
平均して、年始値から上下9%程度変動するのが普通という結果が出ました。
また、年足が陽線、すなわち円安の年は、率にして14%程度の高値を示現するようです。
また、年足が陰線、すなわち円高の年は、率にして-14%程度の安値を示現するようです。
■2008年ドル円相場はどうだったのか?
2008.01.01 | 111.73 | 111.9 | 104.95 | 106.44 | -20.87 |
2008.02.01 | 106.42 | 108.6 | 103.79 | 103.88 | |
2008.03.01 | 103.61 | 104.17 | 95.73 | 99.68 | |
2008.04.01 | 99.69 | 104.87 | 99.58 | 103.9 | |
2008.05.01 | 103.87 | 105.86 | 102.57 | 105.41 | |
2008.06.01 | 105.11 | 108.57 | 103.86 | 106.21 | |
2008.07.01 | 106.2 | 108.36 | 103.76 | 107.89 | |
2008.08.01 | 107.9 | 110.65 | 107.27 | 108.81 | |
2008.09.01 | 108.4 | 109.17 | 103.51 | 106.11 | |
2008.10.01 | 106.1 | 106.52 | 90.91 | 98.49 | |
2008.11.01 | 98.63 | 100.55 | 93.54 | 95.55 | |
2008.12.01 | 95.49 | 95.57 | 87.13 | 90.86 | |
Date | Open | High | Low | Close | 年終値- 年始値 |
年始値 111.73、
年終値 90.86、
高値 111.9 年始値+0.17円 、+0.15% (極めて低い値)
安値 87.13 年始値-20.87円、-18.68% (円高に傾いた値)
でした。
かなり円高方向に偏った値です。
今さら言うまでもありませんが、 2008年は典型的な円高の年でした。
■で、2009年はどうなるのか?
上記の「1978年~2008年 ドル円 月足データ 解析結果」を用いて、
2009年のドル円始値を90.68と仮定して代入すると、以下の数字が出てきます。
2009年予想終値 | 2009年予想 高値安値 (乖離幅に基づく) | 2009年予想 高値安値 (乖離率に基づく) | |||
高値 | 安値 | 高値 | 安値 | ||
1978-2007平均 で考えると(本命) | 86.12 | 104.88 | 75.44 | 99.03 | 81.91 |
円安の年 平均 で考えると(これはなさそう) | 104.75 | 112.81 | 86.39 | 103.81 | 87.58 |
円高の年 平均 で考えると(リスク留意) | 70.78 | 98.35 | 66.42 | 95.11 | 77.25 |
問題は、 2009年が
・普通の平均的な年になるのか、
・円安のバイアスがかかった年になるのか
・円高のバイアスがかかった年になるのか
です。
ズバリ結論を言うと、時間分析から考えて、
値動き的には普通の年になると思っています。
が、後述のファンダメンタルズ要因から、
一応円高の年になるリスクも留意しておくべきでしょう。
というわけで、 今年の年間レンジは、
・高値 95~99円くらい
・安値 77~82円くらい
(最悪のシナリオ(後述)が発動した場合は安値66円)
と予想(妄想)します。
■ファンダメンタルズ
■2009年の重要イベント
1月20日 バラク・オバマが第44代アメリカ合衆国大統領に就任。
1月21,22日 未曾有のクライシスのXデーという噂(パウエル元国務長官発言)
3月 団塊退職第三波
12月 EU 政治統合?(リスボン条約発効?)
■基本的テーマ
・バブル崩壊後の世界経済、金融工学の敗北
→2,3年は世界経済は沈滞するとの見方が優勢
・オバマ米新政権
→変化を期待する空気
→ただし、根深い暗殺懸念
・戦争
中東
イスラエル内戦、イラン戦争、第五次中東戦争、アフガニスタン戦争
南オセチア戦争
人類の歴史: 経済の崩壊→戦争でリセット
1929年世界大恐慌→第二次世界大戦
・ドル崩壊?
財政赤字 2008会計年度 4548億ドル(40兆円)の赤字
2009会計年度 最初の二ヶ月だけで4000億ドル(36兆円)の赤字
2009年単年で赤字1兆ドル(90兆円)を超えるという予測もある。
11月米財政赤字は過去最大、金融支援負担膨らむ | Reuters.co.jp
NIKKEI NET(日経ネット):米財政赤字、正味では1兆ドル突破 08会計年度
asahi.com(朝日新聞社):米財政赤字、2カ月で37兆円超 前年度1年分に迫る - 国際
米国政府 巨額の財政赤字
→米国債を刷って刷って刷りまくり、
→FRBはドルを刷って刷って刷りまくっている
→属国たる日本は米国債を買って買って買いまくっている
常識的に考えて、米国がこのまま正常な国家運営が維持できるとは思えません。
以前から、米ドルが紙くずになるという声が根強くあったわけですが、
ここ最近その声が大きくなってきたように思います。
紙くずになるというのは言い過ぎだと思いますが、
刷って刷って刷りまくっているドルの減価は、
需給の観点から見て避けられないようにも思えます。
とりあえずは、「Xデー」として噂になっている1/21,22に注目です。