先ほど、メルマガ最新号
FX・株のテクニカル分析入門 第511号
エリオット波動論再入門 123 波動と出来高 13
を発行致しました。
以下は前号のバックナンバーです。
FX・株のテクニカル分析入門 第510号 エリオット波動論再入門 122 波動と出来高 12
プライマリー段階以上の 強気相場の終点では、 出来高が最も多くなる傾向になる 検証編
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こんばんは。
FXTECです。
いつもご愛読ありがとうございます。
感謝します。
さて、本日は、
エリオット波動論再入門 122 波動と出来高 12
プライマリー段階以上の 強気相場の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる 検証編
をご紹介いたします。
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■はいはい、で、エリオットって何だっけ?
エリオットとは、
米国の伝説のテクニカルアナリスト
Ralph Nelson Elliott ラルフ・ネルソン・エリオット(1871~1948)
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/imgs/Elliot.gif
のことです。
一見して真面目そうな方です。
エリオットはレストランと鉄道を専門とする会計士で、
メキシコや中央アメリカの鉄道会社、政府機関などを転々とした後、
重病に罹り、58歳で退職。
その後数年間、カリフォルニアの自宅で療養生活を送りますが、
その間に、株式市場に関する独自の理論を構築したと言われています。
その後1938年(第二次世界大戦直前)、
エリオットが書いた論文をまとめた
「The Wave Principle(エリオット波動原理)」
(Charles J. Collinsとの共著)
が出版されました。
現在広く知られているエリオット波動理論は、
この「The Wave Principle」に基づいています。
■はいはい、で、出来高とエリオット波動に何の関係があんねん?
「エリオットは波のカウントを検証し、
波の延長を予測するツールとして
出来高 (Volume)を使っていた。
(中略)
修正局面の後半に出来高が減少すると、
それは売り圧迫が弱まったことを示唆することが多い。
出来高が最低になる時点と相場の転換点はよく一致する 。
プライマリー段階以下の通常の第5波では、
出来高は第3波のときよりも減少する傾向にある 。
プライマリー段階以下の上昇する第5波の出来高が第3波とほぼ同じ、
または第3波よりも増加したときは、
第5波が延長することになる 。
(中略)
エリオットは、
プライマリー段階以上の強気相場の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる
と述べている。
既述したように、
最終的には平行なチャネルの上側ライン、
またはダイアゴナルトライアングルの抵抗線の上放れ地点で、
出来高が突然急増することが多い。
(中略)
エリオットはかつて、
出来高は波動原理のパターンとは独立した存在である
と述べたことがあった」
以上、『エリオット波動入門』より引用
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/url/r.cgi?elliot2014
《コメント》
以上の法則を箇条書きにまとめてみます。
●修正局面の後半に出来高が減少すると、
それは売り圧迫が弱まったことを示唆する。
●出来高が最低になる時点と相場の転換点はよく一致する。
●プライマリー段階以下の 通常の第5波では、
出来高は第3波のときよりも減少する傾向にある。
●プライマリー段階以下の 上昇する第5波の出来高が
第3波とほぼ同じ、または第3波よりも増加したときは、
第5波が延長する。
●プライマリー段階以上の 強気相場の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる。
●最終的に、平行なチャネルの上側ライン、
またはダイアゴナルトライアングルの抵抗線の上放れ地点で、
出来高が突然急増することが多い。
■はいはい、で、「プライマリー段階以上の 強気相場の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる。」・・・ってどういうことやねん?
まず、「プライマリー段階」について復習です。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/img2014/eli-cycle.png
こちらの過去ログをご覧ください。
●エリオット波動論再入門 10 波の段階(9段階) 【FX・株のテクニカル分析入門 第398号】
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2015/01/_10_9_fx_398.html
●エリオット波動論再入門 15 Primaryとキチン循環 【FX・株のテクニカル分析入門 第403号】
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2015/02/_15_primary_fx_403.html
プライマリー Primaryとは、
約3年~5年前後(約40ヶ月)の波動周期のことです。
いわゆる
・「キチン循環」(企業の在庫や投資額の変化により発生)
と一致する波動です。
キチン循環とは、
約40ヶ月周期の経済循環のことで、
アメリカの経済学者ジョセフ・キチン (Joseph Kitchin 1861-1932)によって、1923年にその存在が主張されました。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/img2015/Joseph-Kitchin.jpg
後に、経済学者シュンペーター(1883-1950)の
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/img2015/Joseph_Schumpeter.jpg
「景気循環の理論(Business Cycles)」(1939年)のなかで
「キチンの波」として紹介されて有名になりました。
この経済循環は、
企業の在庫や投資額の変化に起因すると言われています。
よって、
「プライマリー段階以上の 強気相場の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる。」
とは、すなわち、
「約3年~5年前後(約40ヶ月)の周期以上の波動の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる。」
ということです。
■はいはい、オカルトオカルト。
本当にそのような法則性が、現実のマーケットで機能しているのでしょうか。
以下は、日経平均チャートでの検証結果です。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/img2017/FXa001012.png
《コメント》
現実には、
「約3年~5年前後(約40ヶ月)の周期以上の波動の終点では、
出来高が最も多くなる傾向になる。」
というような法則性は見られませんでした。
なお、出来高というものはテクニカル分析の祖たる「ダウ理論」で
非常に重要な指標とされています。
興味のある方は、こちらの過去ログをご参照ください。
ダウ理論再入門 8 基本法則5 Volume Must Confirm The Trend
トレンドは出来高でも確認されなければならない
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2013/05/_8_5_volume_must_confirm.html
なお、チャートにつきまして、
エリオット波動理論では終値を重視します。
この点、為替の日足分析で注意すべき点として、
為替は24時間地球上のどこかで取引が可能なため、
本質的に日足の始値、終値という概念がありません。
そこで便宜上、世界の金融センター、ニューヨークの終値を
日足の終値にするのが良いとされています。
この点、
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などは、日足の終値がニューヨーク終値なので
ローソク足確認用におすすめです。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。
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次回は、
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をご紹介いたします。
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