2015/03/06 (金) 22:30
非農業部門雇用者数(2月)
結果 295千人 サプライズの好結果!
予想 235千人
前回 239千人(257千人から修正)若干の下方修正
失業率(2月)
結果 5.5% サプライズの改善!!
予想 5.6%
前回 5.7%
今月の米雇用統計は、
非農業部門雇用者数、失業率、
ともに予想を上回るサプライズの好結果でした。
一進一退を繰り返しながら、一歩ずつ着実に回復しているような印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・NYダウ 爆上げ!!
・ドル 爆上げ!!
となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。
また、グローバル的な視点で見ると、
米国はQE3終了で、ドルのジャブジャブ供給終了、次は利上げに焦点(金融引き締め)、
その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。
という状況です。
少なくとも、ドル安になる状況には思えません。
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
1分足 下記のチャートでは15:30が日本時間22:30 好結果の雇用統計でNYダウ暴落。ドルは爆上げ
15分足
米長期金利 →急騰
→ http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
サプライズ好結果の米雇用統計の発表で、
・NYダウ(先物) 暴落!!!
・ドル 純粋なドル高
となりました。
ドル高は分かるとして、
NYダウはなぜ暴落したのでしょうか。
もうちょっと乱高下の迷いがあっても良かったと思いますが、
迷い無く暴落一直線!でした。
一応理屈としては、
FRBの利上げ、金利上昇の可能性が高まったため、
それが株式市場では嫌気されたものと考えられます。
(金利上昇は通貨には好材料、株には悪材料というのが定石)
実際に、米国債10年物の金利は急騰となりました。
しかし、正直言って、なんか変だなあ、、、という感じがします。
また、クロス円が暴落しているのも気になります。
単純なリスク選好相場ではないということが分かります。
ユーロが長期的なゼロ金利を確約していることで、
円キャリー(円を売って高金利通貨を買い、金利差を取る通貨売買戦略)から、
ユーロキャリー(ユーロを売って高金利通貨を買う)へと、
大規模な市場の変化、ポジションの移動が水面下で動いているものと考えられます。
となると、ドル円の上昇推進エンジンの一つが機能しなくなることを意味します。
2007年のような全面的円安バブルは、今度は来ないかもしれません。
金利目当てで長期的なクロス円のロングポジション(&米ドル以外の外貨預金一般)を構築するのは、
注意した方が良いと思います。