2015/01/22 (木) 21:45

ECB政策金利
結果 0.050% 予想どおりでサプライズ無し
予想 0.050%
現行 0.050%

    

                    

22:30ごろから ECB総裁ドラギ会見

ドラギ.jpg 

「資産買い入れプログラム拡大で合意」
月間600億ユーロの資産買い入れを決定」(日本円にして毎月8兆1000億円のジャブジャブ通貨供給)
買い入れは2016年9月末まで継続」
「ECBへの資本比率に基づき実施」
「2015年3月にユーロシステムが投資適格級ソブリン債の買い入れをはじめる」
「インフレ動向の持続的調整が確認できるまで継続」
「資産買い入れで生じる損失は共有の対象」
「EU/IMFプログラムの下にある国については、追加的な条件も」
「ECB金利は下限制約に達している」
インフレ率は向こう数カ月、非常に低くマイナスも
「原油価格が賃金に波及する可能性高まった、物価にも影響及ぼす可能性」
原油価格下落は家計や企業収益を支援
ユーロ圏のリスクは下向きだが、今回の措置と原油安で和らぐ見込み
追加措置はインフレ期待を下支えする」

   

   

ECB政策金利は、予想どおりの金利据え置き。

一切サプライズはありません。

    

その後のECB総裁ドラギ会見は、

事前の噂どおり、

追加の金融緩和(月間600億ユーロの資産買い入れ)が発表されました。

スイスショックの原因は、コレが先週スイス中銀に伝えられたということのようです。(壮大なインサイダー取引という気がしますが・・・。)

毎月8兆円規模の追加緩和(通貨のジャブジャブ供給)が1年半以上続くということですが、

金融緩和自体はすでに情報としてはマーケットに流れており、

ファンダメンタル分析的に考えると、

材料織り込み済みになってもよさそうです。

  

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると

・BOE,ECB金利では動かず

・ドラギ会見で、乱高下の後、元の水準に戻る(材料織り込み済み)

となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。

   

また、グローバル的な視点で見ると、

米国はQE3終了で、ドルのジャブジャブ供給を終了(金融引き締め)

その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。

となると、ファンダメンタル分析的に考えると、

対ユーロ、対ポンドで、ドルの価値が上昇するのが

自然な論理的帰結のように思えます。(=ユーロドル、ポンドドル下落)

    

少なくとも、ユーロ高になる材料では全くありません。

     

では、この材料を受けて、

机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?

    

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・ユーロドル の値動き

・ユーロ円 の値動き

・ポンドドル の値動き

・ポンド円 の値動き

・ドル円 の値動き

・原油 の値動き

・金 の値動き

・NYダウ の値動き


     

   

5分足 下記のチャートでは14:45が日本時間21:45 ECB金利

fxxpa0679

   

 

        

※このチャートを見る方法

    

米長期金利

http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html

    

   

材料織り込み済み、には全くならず(笑)、

そのまんまユーロ暴落となりました。

素直な反応と言えるでしょう。

ドル円はNYダウと同期してメチャクチャな乱高下。

気になるのはスイスフラン相場で、ユーロスイスは暴落するのかと思いきや、

なぜかほぼ一定の相場水準を維持しています。(対ポンドではユーロは暴落している)

そしてなぜかどさくさに紛れて、対ドルでスイスフランも暴落・・・・。

本当にスイスフランは不気味ですね。

自然なマーケットの値動きとは到底思えません。

(ユーロポンドの暴落が自然)

    

ユーロは1年半以上はゼロ金利継続決定なわけですから、

ユーロを売って他の高金利通貨を買う、ユーロキャリーが今後も拡大されるでしょう。

そして、その後ユーロキャリーが一気に解消されて、マーケットは大混乱に陥るでしょう。

人類の歴史は、同じ事の繰り返しです。