2014/07/03 (木) 20:45

ECB政策金利
結果 0.15% 予想どおりの据え置き
予想 0.15%
現行 0.15%

    

2014/07/03 (木) 21:30

非農業部門雇用者数(6月)
結果 288千人 サプライズの好結果!!!
予想 215千人
前回 224千人(217千人から修正) 上方修正!!

失業率(6月)
結果 6.1% サプライズの好結果!凄い!
予想 6.3%
前回 6.3%

       

21:30ごろから ECB総裁ドラギ会見

ドラギ.jpg 

「ユーロ圏の中長期インフレ期待、目標の2%を下回る水準で依然しっかり抑制。」
「政策金利は長期にわたり現行水準に。」
「段階的な景気回復は続いている。」
「ユーロ圏経済へのリスクは引き続き下向き。」
「6月の一連の措置、スタンスの一段の緩和につながった。」
「長期資金供給オペの詳細について決定、この後発表する。」
「低インフレの期間が長すぎるリスクに対処するため必要なら非伝統的措置を講じる用意。」(さらなる金融緩和を示唆)
「理事会は手段講じるコミットメントについて全員一致。」
「ABS買入の準備作業を加速した。」
「理事会を来年から6週間ごとに開催。」
「低金利の期間はインフレ見通しによる。」
「長期供給オペ総額1兆ユーロに到達する可能性。」
「インフレ率を目標に戻すことに有用。」
「2014年は9月18日と12月11日に、15年3月-16年6月には6回実施。」
「毎月行動を起こせないし起こすべきでもない。」
「政策金利の技術的な調整は排除しない。」
「為替相場は目標ではない。」
「為替相場はインフレ見通しにとって重要。」
「為替相場は大きく注目している。」
「インフレ評価が変われば資産買入も。」(さらなるジャブジャブ緩和)
「政策は金利が低水準にあるときほとんど効果はない。」

   

   

ECB政策金利は、予想どおりの据え置き。

  

その後の米雇用統計は、

非農業部門雇用者数、失業率、

ともに予想を上回るサプライズの好結果!となりました。

誰がどう見てもサプライズの好材料です。

  

その一方で、ECB総裁ドラギ会見は、

終始どんよりとした感じで、

先行きの暗さが漂っていました。

金利引き上げどころか、追加緩和の用意(ユーロの希薄化)すら臭わせており、

利上げは相当先のことになりそうです。

    

ECBは依然として金融緩和の方向を向いており、

金融引き締めの方向に舵を切った米FRBとは完全に方向が逆です。

ファンダメンタル分析的にユーロ高になる材料では全くありません。

  

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると

・ECB金利でも、材料織り込み済みで動かず

・米雇用統計発表&ドラギ会見で、ドル爆騰 ユーロ爆安、

となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。

   

また、グローバル的な視点で見ると、

米国はQE3縮小で、ドルのジャブジャブ供給を絞りつつある(金融引き締め)

その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。

となると、ファンダメンタル分析的に考えると、

対ユーロ、対ポンドで、ドルの価値が上昇するのが

自然な論理的帰結のように思えます。(=ユーロドル、ポンドドル下落)

     

では、この材料を受けて、

机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?

    

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・ユーロドル の値動き

・ユーロ円 の値動き

・ポンドドル の値動き

・ポンド円 の値動き

・ドル円 の値動き

・原油 の値動き

・金 の値動き

・NYダウ の値動き


                                   

1分足 下記のチャートでは8:30が日本時間21:30

fxxpa0375

   

5分足 下記のチャートでは7:45が日本時間20:45 ECB金利

fxxpa0376

        

※このチャートを見る方法

    

米長期金利 この好材料をもってしても上がらず!!

http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html

z

 

    

    

ECB金利ではピクリとも動きませんでした。

      

そしてその後、

米雇用統計のサプライズ好材料発表、

ドラギ会見開始で、

・一方的な、純然たるドル高!

・NYダウ爆上げ!

となりました。

tm_g1eDhYOKg0GDaYJQ

その後もドル高、NYダウの上げ基調は続き、

乱高下ではなく一方通行の相場となりました。

NYダウは、なんと史上初めて、17000ドルを突破しました。

http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html

   

正直、もっと壮絶な乱高下になることを予想していたのですが、

珍しく、素直な反応となりました。

  

気になるのは、

これだけの好材料をもってしても、米長期金利が上昇していないこと、

クロス円が反応が薄いこと、

原油、金も反応が薄いこと、

などです。

要は、リスク選好バブルスイッチオン♪ではないということです。

なんか引っかかります。

      

場味が強気のようには見えません。

     

特に、円相場ではクロス円の動向が極めて重要で、

クロス円が強くない場合は、

ドル円の上値も限られます。

また、米長期金利も上昇していないので、ドル円の上値は限定的でしょう。

ドル円のロングに安心して乗れるという感じではありません。

ボーナス時期ですが、

外貨預金は今すぐ設定するのではなく、様子見をしたほうがいいと思います。