2014/04/03 (木)20:45
ECB政策金利 20:45
結果 0.25% 予想どおりの据え置き
予想 0.25%
現行 0.25%
一切サプライズ無し!
21:30ごろから ECB総裁ドラギ会見
「これまでの予測に沿った緩やかな景気回復が進んでいる」
「ECBはさらなる金融緩和を排除しない」
「最近のデータによると、低インフレが長期化するとの予想と一致」
「理事会では非伝統的措置の活用について全会一致」
「中長期的なインフレ期待は依然としてかなり抑制」
「状況を非常に注意深く監視」
「インフレは4月には若干上昇する」
「インフレは2015年には徐々に水準を上げる」
「需給ギャップは大きい」
「金融緩和を維持するとの決意を堅持する」
「長期間にわたり金利を現行水準かそれ以下に維持すると予想」
「インフレ見通しは経済の弱さと高水準の緩みに基づいたもの」
「理事会では量的緩和を協議した」
「量的緩和は利用可能な手段の一つ」
「利下げやマイナス預金金利について協議した」
「為替レートはますます重要な要素になっている」
「デフレリスクが拡大したとはみていない」
「経済見通しのリスクは依然として下向き」
「景気回復は内需拡大に支えられている」
「ユーロ圏の輸出に対する需要は次第に強まる見込み」
「世界の金融市場動向や地政学リスクが景気回復へのマイナス要因」
「ユーロ圏HICPは今後数ヶ月は低水準に留まるだろう」
「インフレ見通しに対するリスクは中期的に概ね均衡」
「インフレ見通しの上振れ・下振れリスクは限定的」
「4月のインフレ上昇はイースターが一因に」
「量的緩和を含めて、あらゆる措置がECBの使命の範囲内にある」
「きょうの理事会で量的緩和について協議した」
「地政学リスクと為替リスクを注視している」
「為替相場は物価安定にとって極めて重要」
「為替相場の重要性は増大してきている」
「中期的な評価に、為替の具体的な水準を結び付けているわけではない」
「最新のインフレ動向が中期見通しをどの程度変えたかについて意見分かれた」
「現在の状況は11月とは異なる」
「フォワードガイダンスは大きな成功を収めている」
「低インフレが長期化するとインフレ期待へのリスク高まる」
「先月は量的緩和について特段議論しなかった」
「前年比のインフレ率変化の70%は、食品・エネルギー価格下落で説明できる」
「ユーロ圏で量的緩和をどのように構築するのか検討」
「ユーロ圏経済に大きな緩みがみられる」
「ユーロ圏の長期的失業が最大の懸念材料」
「マイナス預金金利の可能性を議論した」
「マイナス預金金利は本日の議論で関心が高かった」
「金利コリドー縮小も議論」
「LTROや不胎化打ち切りについても少し議論した」
ECB金利は
市場予想どおりの据え置きで全くサプライズ無し。
その後のECB総裁ドラギ会見は、
基本的に悲観的な内容で、
利下げ、マイナス金利などの言葉が飛び交いました。
また、為替が重要だと何度も言及し、
この人は要するにユーロ安に持って行きたいのかな、という印象を受けました。
ECBは依然として金融緩和の方向を向いており、
金融引き締めの方向に舵を切った米FRBとは完全に方向が逆です。
ファンダメンタル分析的にユーロ高になる材料では全くありません。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・ECB金利では、材料織り込み済みで動かず
・ドラギ会見で、ユーロ安に
となるのが自然に思えます。
また、グローバル的な視点で見ると、
米国はQE3縮小で、ドルのジャブジャブ供給を絞りつつある(金融引き締め)、
その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。
となると、ファンダメンタル分析的に考えると、
対ユーロ、対ポンドで、ドルの価値が上昇するのが
自然な論理的帰結のように思えます。(=ユーロドル、ポンドドル下落)
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
5分足 下記のチャートでは14:45が日本時間20:45 ECB金利
ユーロドル5分足
ECB金利ではさほど動きませんでした。
材料織り込み済みというやつです。
しかしその後、ドラギ会見が始まった瞬間に、
猛烈なユーロ買い、ドル売りが発生。
このまま爆上げするのかと思いきや、
突如値を消して反転狂い下げ。
そのままユーロ暴落となりました。
じゃあドル高でドル円は上昇かといえば、
対円ではドル安となり、ドル円下落。
クロス円も軟調な値動きとなりました。
円相場というのは、結局クロス円次第ということがよく分かります。
さて、場味の分析ですが、
ユーロ安になるべき材料で、
実際にマーケットはユーロ安となりました。
珍しく、素直な反応です。
場味としては、弱気相場という判断になろうかと思います。
底を打って上昇基調に反転した米国との対比が鮮明になってきました。
今晩の米雇用統計ではどんなメチャクチャな乱高下になるのでしょうか。
とっても楽しみです。