2014/02/06 (木) 21:00

英中銀政策金利
結果 0.50% 予想どおりの据え置き
予想 0.50%
現行 0.50%
      

英中銀資産購入枠(量的緩和)
結果 3750億ポンド 予想どおりの据え置き
予想 3750億ポンド
現行 3750億ポンド

   

2014/02/06 (木)21:45

ECB政策金利 21:45
結果 0.25% 予想どおりの据え置き
予想 0.25%
現行 0.25%

    

以上、一切サプライズ無し!

  

22:30ごろから ECB総裁ドラギ会見

ドラギ.jpg 

「基調的な物価圧力は引き続き弱い見通し、与信の勢いも鈍い
中・長期的なインフレ期待はしっかり抑制されている」
低インフレが長期化しているその後緩やかに上昇へ」
「必要な期間、緩和的な金融政策スタンスを維持」(緩和=低金利)
「フォワードガイダンスを強く再確認」
主要金利が長期間にわたり現行水準かそれを下回る水準に維持されると引き続き予想」
「短期金融市場の動向を注視、あらゆる選択肢を検討する用意」
「必要ならばさらに断固たる行動をとる強い決意」
経済見通しに関するリスクは引き続き下向き
新興国市場の不透明感、経済情勢にマイナスの影響を及ぼす可能性」
「インフレ率は今後数カ月は現在の水準付近にとどまる見通し」
ユーロ圏の物価圧力は中期的に抑制されると予想」
「物価動向の上振れリスクと下振れリスクは依然限られている」
インフレの見通しに関するリスクは中期的に概ね均衡
「今日はECBの政策行動の条件について重点的に討議した」
「討議内容は幅広かった」
「ユーロ圏経済と市場は、今のところ新興国市場の状況に対して底堅さをみせている」
状況が複雑なので今月は行動することを控えた。」
流通市場で国債を購入することは可能、条約で認められている。」(ユーロ安方向の材料)

  

BOE金利、ECB金利、ともに

市場予想どおりの据え置きで全くサプライズ無し。

  

その後のECB総裁ドラギ会見は、

ほぼ全面的に悲観的な内容でした。

米経済が底を打って上昇傾向なのとは対照的で、

欧州は深い問題を抱えている印象です。

  

  

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると

・BOE、ECB金利では、材料織り込み済みで動かず

・ドラギ会見で、乱高下の後、「あーやっぱユーロだめか」で失望売り

となるのが自然に思えます。

   

また、グローバル的な視点で見ると、

米国はQE3縮小で、ドルのジャブジャブ供給を絞りつつある(金融引き締め)

その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。

となると、ファンダメンタル分析的に考えると、

対ユーロ、対ポンドで、ドルの価値が上昇するのが

自然な論理的帰結のように思えます。(=ユーロドル、ポンドドル下落)

 

では、この材料を受けて、

机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・ユーロドル の値動き

・ユーロ円 の値動き

・ポンドドル の値動き

・ポンド円 の値動き

・ドル円 の値動き

・原油 の値動き

・金 の値動き

・NYダウ の値動き


                           

5分足 下記のチャートでは14:00が日本時間21:00 BOE金利

fximgd0181

ドラギ会見開始と同時にユーロ爆上げ=ドル売り。ユーロ円も爆買い。

 

   

        

ユーロドル5分足

fximgd0182

※このチャートを見る方法

 

BOE、ECB金利ではさほど動かず、

どちらかというとドル高方向の動きが見られました。

米国は金融引き締めの方向に動き始めているにもかかわらず、

欧州は今まで通りの通貨垂れ流し、出口の見えない不況に苦しんでるわけで、

ファンダメンタル分析的に考えると素直な動きと言えます。

  

しかしその後、ドラギ会見が始まると同時に、

なぜか突然、猛烈なユーロ爆買いとなりました。

   

ユーロ爆上げ=ドル売り。ユーロ円も爆上げ。

ドル売りなので理屈から言うと本来はドル円は下落のはずですが、

クロス円爆買いが、ドル円に対して買い圧力を波及させ、

結果としてドル円爆上げ

ドル安、円安、クロス円爆騰

ドル高ではありません。円安です。

     

突如何の前触れも無く、いわゆるリスク選好の流れに切り替わりました。

ドラギの最初の方の話に、

ユーロを爆買いさせるような内容があったのでしょうか?

特にありませんでした。

  

ドラギ会見はほぼ全面的に悲観的な内容で、

ユーロ爆買いになるような内容は一切無かったわけですが、

現実のマーケットは、ユーロ買い、円売りに殺到しました。

ファンダメンタル分析的に考えると全く意味が分かりませんが、

これが生きた相場なのです。

  

さて、場味の分析ですが、

特に好材料でもない内容で、マーケットは狂ったようなリスク選好モードに入りました。

何か大仕掛けが水面下で動いているようです。

今晩の米雇用統計ではどんなメチャクチャな乱高下になるのでしょうか。

とっても楽しみです。

過去の米雇用統計前後の値動きはこちらでまとめています。