2013/12/06 (金) 22:30
非農業部門雇用者数(11月)22:30
結果 203千人 予想を上回る好結果!
予想 185千人
前回 200千人(204千人から修正) 下方修正
結果 7.0% サプライズの改善!!
予想 7.2%
前回 7.3%
今回の雇用統計は、
非農業部門雇用者数が予想を上回る強い数字!
失業率はサプライズの改善となりました。
文句なしの好材料です。
米労働市場は、一歩一歩、
堅調に回復して行っているようです。
米経済は、底堅く回復基調に乗っているような印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、
・NYダウ 上昇
・ドル 上昇
となるのではないかと思えます。
少なくとも、一方的なリスク回避、あるいは失望売りになるような
結果ではないように思えます。
では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・NYダウ の値動き → 上昇?下落?
・ドル円 の値動き → 上昇?下落?
・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?
・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?
・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?
・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?
・原油 の値動き → 上昇?下落?
・金 の値動き → 上昇?下落?
1分足 下記のチャートでは15:30が日本時間22:30
NYダウ狂喜上げ、ドル高。しかし、対円以外では非常に複雑な値動きに!!非常に面白い!!
クロス円の膨大な買い需要が、ストレートペアに影響を及ぼしているものと思われます。(例えばユーロ円の買いは、ドル円に対してはドル買い、ユーロドルに対してはドル売りの波及効果を与える。これがユーロドルの複雑な値動きとして示現している)
15分足
ドル安、円安。ドル高ではない。完全なる円安バブル。完全に起動済み。2007年に絶頂を迎えた円安バブルの再来。このビッグウェーブに乗るしかない。(数年後にはじけるバブルですが。)
発表直後の初動は、
・株(NYダウ) 暴騰
・純粋なドル高
となりました。
しかしその後、奇妙な値動きとなります。
対円では素直にドル高継続なのですが、
対円以外のユーロドル、ドルスイスでは、
ドル高とドル安の殴り合い乱高下モードに。
その後、猛烈なドル安となりました。
円相場しか見ていない人は、わーい好調な雇用統計を受けてドル高だ!
と思っておられる方が多いでしょうが、
円相場以外は猛烈なドル安なのです。
なぜ米雇用統計が良かったのに、ドル安なのでしょうか。
欧州経済は、木曜日のドラギ会見で明らかになったように、
深刻な問題を抱えており、長期的に低金利が続きそうです。
EUはマイナス金利突入も十分あり得ます。
その一方で、米長期金利は急上昇しており、
2.88%台まで狂い上げとなっております。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
米長期金利は、完全に上昇トレンドに乗っております。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、
ユーロを売ってドルを買う、ということになりそうです。
しかし、マーケットは逆の選択をしました。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、理解不能な値動きです。
私が思うに、理由としては、やはりクロス円(ユーロ円、ポンド円など)が大きな影響を持っていると思われます。
クロス円それ自体が巨大な投機対象になっており、
クロス円の買いが、ストレートペアを引っ張っているものと考えられます。
例えば、ユーロ円のロングが、ユーロドルの巨大な買い圧力になっているものと思われます。
これは今に始まった現象ではなく、2005年~2007年にかけて形成された、
空前の円安バブル、FXブームの時も、完全に同じ状況でした。
ドル安と円安が同時進行するのです。
その後、2008年にバブルははじけ、それまでとは完全に逆に、
ドル高と円高が同時に起こったのです。
ドル円が暴落(円高)している裏では、対ユーロでは猛烈なドル高になりました。
クロス円はナイアガラの暴落です。
ファンダメンタル分析では全く理解不能ですが、
これが現代の金融資本主義なのです。
マネーそれ自体が投機化し、自己目的化していると言えるかもしれません。
さて、場味の分析ですが、
完全にリスク選好、バブル相場です。
リスク性資金が、ふたたび、円相場にジャブジャブ投入されているようです。
こういう資金は、○○危機、○○ショックがあると、
一気に引き上げられますので注意が必要です。
円安バブルはもう始まっております。
個人的には、2015年前後までこのバブルが続くものと考えております。