2013/09/06 (金) 21:30
非農業部門雇用者数(8月)結果 169千人 予想より少し弱い(悪材料とまでは言えない)
予想 180千人
前回 104千人(162千人から修正)(前月比)下方修正
失業率(8月)21:30
結果 7.3% 好結果!着実に回復!!
予想 7.4%
前回 7.4%
今回の雇用統計は、
非農業部門雇用者数が予想よりも若干弱い数字でしたが、
失業率は予想を上回る、サプライズの強い数字でした。
決して悪い内容ではありません。
米労働市場は、一歩一歩、
着実に回復して行っているようです。
米経済は、底堅く回復基調に乗っているような印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、
・株乱高下の後上昇
・ドル 乱高下の後上昇
となるのではないかと思えます。
少なくとも、一方的なリスク回避、あるいは失望売りになるような
結果ではないように思えます。
では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・NYダウ の値動き → 上昇?下落?
・ドル円 の値動き → 上昇?下落?
・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?
・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?
・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?
・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?
・原油 の値動き → 上昇?下落?
・金 の値動き → 上昇?下落?
1分足 下記のチャートでは15:30が日本時間21:30
株暴騰、迷いの無いドル安。一直線のドル安。
15分足
NYダウは狂ったような乱高下の後、元の水準にいってこい。ドル相場は全方位ドル安。クロス円は、最終的には元の水準に。
発表直後の初動は、
・株暴騰
・純粋なドル暴落
となりました。
迷いの無い値動きでした。
その後、NYダウは突如ご乱心モードに入り、
暴落と暴騰を経て、結局元の水準に。
それと同期するようにクロス円も暴落→暴騰で結局元の水準に。
一方で、ドルストレートはドル安のままでした、
米長期金利は、前日よりも下がったものの、
2.94%という高い水準で引けました。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
今までの価格変動パターン(リスク回避、リスク選好)では一言で語れない、
複雑な値動きとなりました。
雇用統計の内容は、決して悪いものではありませんでした。
また、米長期金利も高水準で推移しています。
なのに、なぜ、ドルは暴落したのでしょうか?
ファンダメンタル分析的に考えると、全く意味がわかりませんが、
これが生きた相場なのです。
さて、場味の分析ですが、
どちらかというと好材料に対して、マーケットはバラバラの反応を示しました。
一言でリスク回避とも言えないし、かといってリスク選好の値動きでもありません。
思うに、単純なポジション調整と考えます。
過剰な期待で買われていた米ドルが、いったんロングポジションが投げられた格好です。
ただ、米長期金利がさほど落ちていないことを見ても、
米経済への期待は、分厚く底を固めているものと思われます。
ドル円は日足のトレンドラインも突破し、
昨晩の米雇用統計でも日足の雲を死守しました。
あくまでもドル円のトレンドは、すでに上方向に回帰したものと考えております。