2012/05/04 (金) 21:30
非農業部門雇用者数(NFP)(4月)
結果 115千人 予想を下回る弱い結果
予想 160千人
前回 154千人(120千人から修正)(前月比)上方修正
失業率(4月)
結果 8.1% 予想を上回る改善
予想 8.2%
前回 8.2%
今回の雇用統計は、
非農業部門雇用者数は、市場予想よりも低い値で、
サプライズの悪材料となりましたが、
前回数値は上方修正、
失業率はマーケットの予想を上回る改善を示しました。
一方的に悪材料、あるいは好材料一色というわけではなく、
好悪混じった結果となりました。
米労働市場は一進一退を示しながらも、
底堅く推移しているような印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、
初動で激しく乱高下するも、
・最終的には、株は元の水準に戻る
・為替も最終的には元の水準に戻る
のようになるのではないかと思えます。
では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・NYダウ の値動き → 上昇?下落?
・ドル円 の値動き → 上昇?下落?
・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?
・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?
・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?
・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?
・原油 の値動き → 上昇?下落?
・金 の値動き → 上昇?下落?
1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間21:30
初動は、株暴落、ドル安で反応するも、すぐに乱高下に(大人の殴り合い)。
15分足
発表直後の初動の瞬間、
・株暴落
・ドル安
で反応しましたが、
その後すぐにカウンターが入り乱高下モードに。
しかし結局ジリジリとNYダウが下落し、
それと歩調を合わせるようにクロス円が下落、
連動してドル円下落(ドル安)となりました。
興味深いのが、ドル円以外の値動きで、
ドル安なんだからユーロドルは上昇かとおもいきや、
22:45ごろから突如ドル安から反転し、強烈なドル高の流れになりました。
ドル安ではなく、ドル高です。
対円だけドル安、(円高)
対円以外でドル高、
結果として、クロス円暴落、
という例のドル高円高バブル崩壊パターン、いわゆる「リスク回避」というやつです。
ユーロドルの値動きなんかは本当に奇妙で、
ユーロ円の売りに引っ張られているとしか思えない変な値動きでした。
(ユーロ円の売りがユーロドル本体に影響)
やはり、クロス円それ自体が、巨大な投機対象になっており、
ストレートペアに大きな影響力をもっていると言えそうです。
さて、場味の分析ですが、
強気とも弱気とも言えない材料で、
売り買いの殴り合いが発生し(力の均衡)、
結局その戦いを制したのは、売り方でした。
というわけで、残念ながら地合いは弱気と言わなければならないと思います。
強気地合いであれば、失業率の改善が注目されて上昇していたはずです。
まだ下がる余地がありそうで、
月曜日早朝はまた投機のおじちゃんが大暴れしそうです。
じっくりとマーケット全体のコンディション、「流れ」が改善するまで、
チャンスを待ちたいと思います。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。