2012/04/06 (金) 21:30
非農業部門雇用者数(NFP)(3月)
結果 120千人 予想よりもかなり低い値 サプライズの悪材料
予想 205千人
前回 240千人(227千人から修正)(前月比)上方修正
失業率(3月)
結果 8.2% 予想よりも良い サプライズの好材料
予想 8.3%
前回 8.3%
今回の雇用統計は、
非農業部門雇用者数は、市場予想よりもかなり低い値で、
サプライズの悪材料となりましたが、
前回数値は上方修正、
失業率はマーケットの予想を上回る改善を示しました。
一方的に悪材料、あるいは好材料一色というわけではなく、
好悪混じった結果となりました。
米労働市場は一進一退を示しながらも、
底堅く推移しているような印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、
初動で激しく乱高下するも、
・最終的には、株は元の水準に戻る
・為替も最終的には元の水準に戻る
のようになるのではないかと思えます。
では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・NYダウ の値動き → 上昇?下落?
・ドル円 の値動き → 上昇?下落?
・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?
・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?
・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?
・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?
・原油 の値動き → 上昇?下落?
・金 の値動き → 上昇?下落?
1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間21:30
初動は、株暴落、ドル安、クロス円暴落、
ユーロドルの初動がドル高に振れているのが興味深い
15分足
発表直後の初動の瞬間、
・株は一気に暴落
・為替は対円でドル暴落、
対円以外で瞬間的にドル高となりその後ドル安、
・クロス円暴落
・原油(今回NYMEXは休場だった模様)
・金狂い上げ
となりました。
久しぶりに、マーケットは狂ったようなヒステリーと怒号に包まれました。
特に興味深いのは、雇用統計発表直後に、
ユーロドルやポンドドルがドル高に振れた事です。
これは、クロス円の売りの影響が波及したものと思われます。
(ユーロ円の売りがユーロドル本体に影響)
クロス円それ自体が、巨大な投機対象になっていることの一つの証左かと思います。
さて、場味の分析ですが、
失業率は改善していたのにそれは完全に無視されて、
一方的にドルと株が叩き売られました。
長期金利も大きな下げとなりました。
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
というわけで、まだまだ弱気含みの
調整地合いの真っ最中ということのようです。
強気地合いであれば、失業率の改善が注目されて上昇していたはずです。
チャートでもドル円は重要な安値を割りました。
安値を更新しているところで買うのはやめたほうがいいです。
まだ押し目買いはもう少し先になりそうです。
じっくりとマーケット全体のコンディション、「流れ」が改善するまで、
チャンスを待ちたいと思います。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。