2011/10/07 (金) 21:30

非農業部門雇用者数(NFP)(9月)
結果 103千人増 サプライズの好材料!
予想 55千人増 
前回 57千人増(0千人増から修正) 上方修正

失業率(9月)21:30
結果 9.1% 予想どおり
予想 9.1% 
前回 9.1%

   

今回の雇用統計は、

失業率は予想どおりの数字が出てきたものの、

非農業部門雇用者数は10万人増という、

結構いい感じの強い数字が飛び出してきました。

前回数値も大幅に上方修正され、

米経済は意外と底堅いのか?という感じです。

     

常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、

サプライズの米雇用統計を受けて

・株爆上げ

・ドル爆上げ

の祭りになりそうに思えます。

   

では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・NYダウ の値動き → 上昇?下落?

・ドル円 の値動き → 上昇?下落?

・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?

・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?

・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?

・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?

・原油 の値動き → 上昇?下落?

・金 の値動き → 上昇?下落?


    

1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間21:30

fxfxj0146.jpg

初動はバブルイケイケモード

       

15分足

fxfxj0150.jpg

1時頃、フィッチによるイタリア、スペイン国債などの相次ぐ格下げ

※このチャートを見る方法

   

発表直後の初動は、

株爆上げ

対円でドル高(円安)

対円以外でドル安(ドル高ではない!)、

ドル安円安で結果としてクロス円爆騰、

となりました。

いわゆるひとつのバブルイケイケモードです。

ジュリアナ1.jpg 

マーケットの、安心してほっとした声が聞こえてきそうな反応でした。

   

しかしその後日本時間1時ごろ、

フィッチが突然、イタリア、スペイン国債などをガッツリ格下げすることを発表。

マーケットは突然冷水を浴びせられて突如リスク回避モードに反転。

マーケットは一転してドル高円高モードに反転し、

クロス円は一転して爆下げとなりました。

   

さて、場味の分析ですが、

イタリアスペインの格下げ、

一見すると、何を今更、という感じがします。

しかし、イタリア、スペインがヤバいことは周知の事実ですが、

重要なのは、それにマーケットが反応したという事実です。

やはり、マーケットはまだ疑心暗鬼に囚われているようです。

   

強気相場は絶望の中で生まれ、懐疑の中で育つと言いますが、

現在「懐疑の中で育ちはじめている」状態かと思います。

  

米経済の好材料で一喜、

欧州の悪材料で一憂、

右往左往、一喜一憂している状況で、トレンドの出にくい地合いのようです。

もうしばらく様子を見たいと思います。

以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。