2011/02/04 (金) 22:30

非農業部門雇用者数(NFP)(1月)
結果 36千人増 予想より悪い
予想 146千人増 
前回 121千人増(103千人増から修正)(前月比)上方修正
     

失業率(1月)
結果 9.0% 予想を遙かに超える好結果!サプライズ!
予想 9.5% 
前回 9.4%

        

今回の雇用統計は、

なんと言っても失業率が大幅に改善し、

サプライズの好結果といえる数字でした。

一方非農業部門雇用者数は、今回の結果が予想よりも悪かったものの、

一応プラスの増加で悪材料とまでは言えない数字で、

さらに前回数値が上方修正されており、

決して悪くない数字です。

全体的に見ると先月に引き続いて失業率の大幅改善がインパクト大で、

米国の景気改善は一進一退ではありますが着実に進んでいる印象です。

   

常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、

株、米ドル、ともに爆上げ!!

となるのが自然に思えます。

   

では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。

・NYダウ の値動き → 上昇?下落?

・ドル円 の値動き → 上昇?下落?

・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?

・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?

・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?

・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?

・原油 の値動き → 上昇?下落?

・金 の値動き → 上昇?下落?    


1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間22:30

fxfxg6349.jpg

初動は、株暴落、ドル安 、

無茶苦茶なカオス

   

15分足

fxfxg6350.jpg

   

※このチャートを見る方法

   

雇用統計が発表された次の瞬間、

初動は、 

株暴落、

ドル暴落、

クロス円狂い下げ 

で反応しました。

いわゆる、リスク回避の値動きです。

  

そして、

その後猛烈な乱高下を経て、

・株は最終的には上昇

・ドル高

・クロス円上昇

となりました。

       

最終的には株高、ドル高で、

妥当と言うべき値動きになったものの、

初動では、あのサプライズの好結果といえる失業率

株暴落、ドル暴落という猛烈なリスク回避になりました。

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると全く理解できません。

雇用統計の結果に関わらず、

最初から売る気マンマンのおじちゃんたちがいたのでしょう。

なんか変だなあ、奇妙だなあ、と思われる方も多いと思いますが、

これが生きた相場なのです。

   

さて、場味の分析ですが、

猛烈な売り買いの攻防を経て、

結局買い方が勝利しました。

というわけで、強気地合いと考えられます。

ただ、雇用統計発表直後に観測された異常に巨大な売り玉を見ると、

巨大なプレイヤー(中華系?)がドル売り陣営にいるようです。

まだしばらく不安定な相場が続くのではないでしょうか。

      

以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。