2009/3/5
21:00 英中銀政策金利
結果 0.50% 市場予想通りの0.5%利下げ 何のサプライズも無いが、一応悪材料
予想 0.50%
現行 1.00%
21時ごろ発表 英中銀声明
「信用状況、引き締め状況が続く」
「英ポンド安で輸入価格上昇。」
「下期までにインフレは2%割れへ」
「過度の低金利は一部の金融市場に悪影響」
「利下げだけでは物価水準2%維持は困難」
21:45 ECB政策金利
結果 1.50% 市場予想通りの0.5%利下げ 何のサプライズも無いが、一応悪材料
予想 1.50%
現行 2.00%
22:30頃からトリシェECB総裁会見
「インフレは著しく鈍化。」
「09年、10年も2%以下に。」
「直近の指標から、世界、そしてユーロ圏の需要は減少していることを示す。」
「2010年には徐々に回復。」
「09年の成長は-2.2%から-3.2%(前回-1.0から0.0%)」
「10年の成長は-0.7%から+0.7%(前回0.5%から1.5%)」
「09年インフレ見通し 0.1%から0.7%(前回1.1%から1.7%)」
「10年インフレ見通し 0.6%から1.4%(前回1.5%から2.1%)」
「 インフレは年半ばに一時的にマイナスになる可能性も。」
「1.5%が最低水準だとの決定はしていない。 (政策金利に関する質問で)」
「非標準的方法については事前にコミットしない。」
「東欧について、いかなるルールも変えないことが重要。デフレリスクを慎重に監視している。リスクが現実化すれば、追加利下げの可能性排除せず。」
「金利の底にはコメントせず。」
「困難に陥ったEU加盟国、EUが支援。」
金利は、何のサプライズもありませんが、
0.5%の利下げという悪材料。
BOE声明は、ちらほら強気の文言が含まれていましたが、
トリシェ発言はズバリ、弱気です。(成長率、インフレ率ともに下方修正、デフレも視野に)
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・金利発表は織り込み済みで無反応、
その後のトリシェ発言を待って、
・ユーロが暴落、
・相対的に、ポンドは下げ渋り、
になるのが自然に思えますが、
いずれにせよ、ユーロ、ポンドが高騰することは考えにくい材料のように思えます。
では、この材料を受けて、マーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル
・ユーロ円
・ポンドドル
・ポンド円
・ドル円
・原油
・金
・NYダウ
5分足 下記のチャートでは13:00が日本時間21:00(BOE金利)
15分足 下記のチャートでは13:00が日本時間21:00(BOE金利)
ユーロドルはトリシェ発言の時間帯、22:35から暴落(ドル高)。
意外に素直でした。
となると、ドル円はその反動で(ドル高の需給なので)暴騰かと思いきや、
ユーロドルと一緒に暴落していました。
これは、ユーロ円の売りオーダーがドル円を引っ張ったものと思われます。
いまだに、クロス円にしがみついているおじさんたちがいるようです。
クロス円は今や完全に投機ペアです。
さて、ユーロはそのまま低空飛行かと思いきや、
その後23:15から、突然理由もないのにいきなりユーロドルがV字回復。(ドル売り)
ドル円、クロス円は、NYダウの暴落とともに、一緒に下落していきました。
常識やファンダメンタル分析で考えると意味の分からない値動きですが、
これが生きたマーケットなのです。
というわけで、場味の分析ですが、
ポンドは悪材料に対して素直に暴落、
ユーロも悪材料に対して素直に暴落、
で反応ましたので、トレンドの基本的な方向性は下向きです。
しかし、その後カウンターが入りV字回復しました。
トレンドの転換期が近いと考えられます。
※ポンドドル、ユーロドルの話です。
今晩の米雇用統計でどのような乱高下が見られるのか
楽しみです。