2008/11/07(金) 22:30
非農業部門雇用者数(10月)
結果 240千人減 予想を超えるサプライズの悪材料
予想 200千人減
前回 284千人減(159千人減から修正)下方修正
失業率(10月)
結果 6.5% 予想を超えるサプライズ、最悪の材料
予想 6.3%
前回 6.1%
どこからどう見ても、サプライズの最悪の材料でした。
解釈の余地がありません。
市場の予測を超えるスピードで実体経済が悪化しています。
常識的ファンダメンタル分析的に考えれば、
ドル高、株高になるとは到底思えません。
さて、この最悪の指標結果を受けて、マーケットはどのように動いたのでしょうか。
・NYダウ
・金
・原油
・ドル円
・ユーロドル
・クロス円
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。(今回も動画付き)
YM:NYダウ先物、CL:WTI原油先物、GC:金先物、ドル円、ユーロドル、ユーロ円、各一分足
Watch 2008年11月7日米雇用統計 in How to Videos | View More Free Videos Online at Veoh.com
1分足
15分足
動画を見れば一目瞭然ですが、
雇用統計発表後の初動は、
株売り、
資源売り、
対円ではドル売り、
対円以外ではドル買い
その結果クロス円売り
でした。
最悪の雇用統計なんだから、常識的に理解できる動きです。
(本来は、対円以外で猛烈なドル買いになっているのが変な話なんですが、
その理由についてはまた後日お話しします。)
しかし、数分後突然反転して
株暴騰、
資源高、
対円でドル暴騰、
対円以外でドル暴落、
その結果クロス円暴騰
となりました。
最悪の米雇用統計を打ち消すような凄い材料が出たんだろう、
と普通は思うでしょう。
しかし、材料は何もありませんでした。
ファンダメンタル分析、常識で考えると全く意味の分からない値動きですが、
これこそが生きた相場なのです。
ニュースで得られるファンダメンタル分析情報に従って素直に売買していたら
大損を被っていた大相場でした。
言いたいことは、指標結果、材料について、
あなたがあーでもないこうでもないと一生懸命考えても、
全く意味がない、ということです。
マーケットの意志は、マーケットの値動きそれ自体が雄弁に語っています。
相場は相場に聞け、ということです。
今回のマーケット全体のコンディション、市場の意志を値動きから読み取りますと、
サプライズの悪材料に、マーケットは高騰で反応しましたので、
反転地合いと言えると思います。
ご参考まで。
ダウ理論 6法則 その1 平均はすべてを織り込む 【FX・株のテクニカル分析入門 第19号