前回はローソク足の基本9パターンをご紹介しましたが、
今回はその応用15パターンをご紹介します。
■目次
Ⅰ 坊主系
【1】陽の丸坊主(大陽線の一種)
【2】陰の丸坊主(大陰線の一種)
【3】陰の大引坊主(上影陰線の一種)
【4】陰の寄付坊主(下影陰線の一種)
【5】陽の寄付坊主(上影陽線の一種)
【6】陽の大引坊主(下影陽線の一種)
Ⅱ 保合系
【7】陽の極線、陽のコマ(小陽線の一種)
【8】陰の極線、陰のコマ(小陰線の一種)
Ⅲ 同事線系
【9】寄せ線、十字線
【10】【11】トンボ
【12】トウバ
【13】四値同事
Ⅳ その他
【14】首吊り、カラカサ(唐傘)、たくり線(下陰陽線、下陰陰線の一種)
【15】トンカチ(上影陽線、上影陰線の一種)
■Ⅰ 坊主系
【1】陽の丸坊主(大陽線の一種)
上下にヒゲのないローソク足のことを「丸坊主」といいます。
陽の丸坊主は、始値から終値まで騰がりっぱなしの形。
非常に強い。
安値圏にこれが出ると上昇転換、高値圏にこれが出ると高値警戒。
【2】陰の丸坊主(大陰線の一種)
ヒゲのない、始値から終値まで下がりっぱなしの形。
非常に弱い。
天井圏にこれが出ると、下降転換を示唆。
【3】陰の大引坊主(上影陰線の一種)
始値から一旦上昇したものの、上ヒゲをつけて終値まで売られ込んだ形。
下落継続示唆。
【4】陰の寄付坊主(下影陰線の一種)
始値から大きく値下がりして、終値にかけて少し持ち直したときの、少し弱い陰線。
チャートの下位で長めの下ひげで出現すると、買いを入れてきている投資家も出始め反発示唆。
【5】陽の寄付坊主(上影陽線の一種)
下ひげがなく実体の値幅が比較的大きい形。
高値圏で長めの上ひげで出現すると、過熱感から利食い売りが優勢になり下落の可能性を示唆。
【6】陽の大引坊主(下影陽線の一種)
始値から一旦値下がりして、終値にかけて値上がりで終わった形。
安値圏で出現すると、売りが止まり買い優勢となり以後の上昇期待が強まる。
高値圏で出現すると、過熱感から一部に利食い売りが優勢になってきている可能性を示唆。
■Ⅱ 保合系
【7】陽の極線、陽のコマ(小陽線の一種)
上か下か多くの投資家が迷っている。
保合を示唆。
【8】陰の極線、陰のコマ(小陰線の一種)
上か下か多くの投資家が迷っている。
保合を示唆。
■Ⅲ 同事線系
【9】寄せ線、十字線
同事線とは、始値と終値が同値のローソク足のことです。
同事線のうち、始値終値が日足の中心にある型を寄せ線と言います。
チャートの上位、下位に出現でトレンド転換の可能性示唆。
【10】【11】トンボ
同事線のうち、始値終値が最上部、或いは中心より上部にある型をトンボと言います。
チャートの上位、下位に出現でトレンド転換の可能性示唆。
【12】トウバ
同事線のうち、始値終値が日足の最安値である型をトウバと言います。
チャートの上位に出現で下降トレンド転換示唆。
ちなみにトウバとは言わずもがな、お墓にあるあの「塔婆」です。
トウバの上ヒゲで買っちゃった人は、・・・合掌・・・、という一種のシャレです。
【13】四値同事
気乗りのしない薄商いの状態を示します。
為替では、分足以外は見ません。
チャートの上位、下位に出現でトレンド転換の可能性もあるがトレンド継続も示唆。
■Ⅳ その他
【14】首吊り、カラカサ(唐傘)、たくり線(下陰陽線、下陰陰線の一種)
色んな愛称(?)がある下影陰陽線の一種。
天底を示唆する線です。
高値圏で示現すれば天井示唆の「首吊り線」、
安値圏で示現すれば大底示唆の「たくり線」(深い井戸から水をたくり(たぐり)あげる)と呼ばれることが多いようです。
【15】トンカチ(上影陽線、上影陰線の一種)
上影陰陽線の一種。
天井を示唆する線です。
これが高値圏で出ると、トンカチで叩かれたように値が落ちると言われているようです。
■例 ドル円日足
ご自分で色々とさがしてみてください。
特に下値の転換期には、トンボ、陽の大引坊主等がきっちり示現していることがわかります。
次回は、おそらく相場研究をしたことのある誰もが聞いたことのある「三空叩き込み」「明けの明星」などの型についてご紹介したいと思います。
特に「三空叩き込み」の型は、2006年初夏のG7後に、ドル円週足で見事に大示現して、テクニカル分析の徒を震撼させたものです。
テクニカル分析って本当に面白いです。
■ローソク足分析シリーズ