2016年9月2日(金)21:30
非農業部門雇用者数(8月)
結果 151千人 予想よりも悪い!
予想 180千人
前回 275千人(255千人から修正)上方修正
失業率(8月)
結果 4.9% 予想よりも悪い!
予想 4.8%
前回 4.9%
今月の米雇用統計は、
非農業部門雇用者数、失業率、ともに予想を下回る悪い数字となりました。
明らかな悪材料です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・NYダウ 暴落
・ドル 暴落
となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。
グローバル的な視点で見ると、
米国はドルのジャブジャブ供給終了、利上げサイクルに入りましたが(金融引き締め)、
その一方で、欧州、日本は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)、
という状況で、
ドル高になりやすい経済環境ではあります。
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
1分足 下記のチャートでは8:30が日本時間21:30 初動はNYダウ狂い上げ、ドルは暴落
15分足 殴り合いを経て、対円でドルが突如爆騰、対円以外ではドル相場行ってこい。NYダウはなぜかイケイケ
米長期金利
→ http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
「明らかな悪材料」を受けて、
初動は
・NYダウ 暴騰
・ドル 暴落
となりました。
その後、
NYダウ(先物)はそのままイケイケムードでしたが、
ドルは売り買いの殴り合いを経て、なぜか突然対円で急騰。
対円以外は元の水準付近でウロウロしていたため、
ドル円に引っ張られる形でクロス円爆上げ。
悪い雇用統計の結果、
NYダウ上昇、円安、
という不思議な結果となりました。
ファンダメンタル分析的に考えると全く意味が分かりませんが、
これが生きた相場なのです。
さて、場味の分析ですが、
「明らかな悪材料」を受けて、
ドル円は殴り合いの末、上昇となりました。
もう下を破ることは無理と判断して、売り方が投げて撤退したものと考えられます。
ドル円は月足50%押しのラインを守り切った可能性が出てきました。
中期トレンド転換の可能性です。
ようやく長いトンネルの向こう側が見えてきました。