2016/02/05 (金) 22:30
非農業部門雇用者数(1月)22:30
結果 151千人 予想を下回る数値
予想 190千人
前回 262千人(292千人から修正)下方修正
失業率(1月)22:30
結果 4.9% 予想を上回る改善
予想 5.0%
前回 5.0%
今月の米雇用統計は、
非農業部門雇用者数は、予想を大きく下回る弱い数字、
また、前回数値も下方修正されました。
一方、失業率は予想を上回る改善で、
好材料とも悪材料とも言えない内容となりました。
ただ、欧州経済も日本経済もボロボロという世界情勢をかんがみれば、
米経済だけは一進一退を繰り返しながらも、堅調な経済環境を維持している、
という印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・NYダウ 乱高下の後、上げ
・ドル 乱高下の後、ドル高
となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。
少なくとも、ドル安になるとは思えない材料です。
グローバル的な視点で見ると、
米国はQE3終了で、ドルのジャブジャブ供給終了、利上げサイクルに入りましたが(金融引き締め)、
その一方で、欧州、日本は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。
という状況で、
ドル高になりやすい経済環境です。
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
1分足 下記のチャートでは8:30が日本時間22:30 メチャクチャな乱高下の後、ドル高
15分足 ドル高、NYダウは暴落!!金はメチャクチャなことに(ドル高と金高が同時に進むというのは、不穏な空気・・・。豪ドル円暴落)
米長期金利 弱含み
→ http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
好材料とも悪材料とも言えない微妙な結果を受けて、
・NYダウ いきなり暴落
・ドル 暴力的な乱高下
になりました。
どちらとも言えない材料に対する、市場の迷いが見られます。
しかし、結局は
・NYダウ 暴落
・ドル ややドル高
・クロス円は例によって、NYダウに引っ張られて暴落
・金はメチャクチャな乱高下を経て、結局は暴騰
となりました。
ファンダメンタル分析的に考えると全く意味が分かりませんが、
これが生きた相場なのです。
さて、場味の分析ですが、
好悪どちらとも言えない微妙な材料に対して、
マーケットはどちらかというとリスク回避的な反応を示しました。
少なくとも、イケイケドンドンバブル絶頂という感じは全くありません。
相場のことは相場に聞け、という格言がありますが、
これがトレンドだ、ということです。
やはり、しばらく、買いは封印ということでいいと思います。