2015/08/07 (金) 21:30
非農業部門雇用者数(7月)
結果 215千人 予想よりもやや弱いが、ほぼ予想と同じ数値、悪材料と言うほどでもない
予想 225千人
前回 231千人(223千人から修正)上方修正
失業率(7月)21:30
結果 5.3% マーケット予想どおりでサプライズ無し
予想 5.3%
前回 5.3%
今月の米雇用統計は、
非農業部門雇用者数は市場予想を若干下回る数字でしたが、
前回数値は上方修正、
そして、失業率は市場予想どおりで、前回と同じ数値でした。
一言で好材料とも悪材料とも言えない、
好悪織り混ざった結果となりました。
欧州経済(ギリシャ騒動)も日本経済もボロボロな中、
米経済だけは、
一進一退を繰り返しながらも堅調に回復を持続させているようです。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・NYダウ 乱高下の後、元の水準に
・ドル 乱高下の後、元の水準に
となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。
一方、グローバル的な視点で見ると、
米国はQE3終了で、ドルのジャブジャブ供給終了、次は利上げに焦点(金融引き締め)、
その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。
という状況です。
今回、雇用統計で好悪織り混ざった結果となりましたが、
グローバル的な状況としては、
依然としてドル高になりやすい状況は変わりません。
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
1分足 下記のチャートでは8:30が日本時間21:30 乱高下しつつも、初動はドル買いの優勢
15分足 しかしその後、メチャクチャなことに
米長期金利 急低下!!
→ http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
好材料とも悪材料とも言えない結果に対して、
初動は売り買いの殴り合いをこなしつつ、
ドル高優勢でした。
しかし、その勢いは30分ほどしか持続せず、
突如降ってわいてきた売り玉に一発で粉砕され、
そこからは突然急降下モードに。
何がなんだか分からないうちに猛烈なドル安となりました。
一方、NYダウは壮絶な売り買い殴り合いの末、結局下落、
となりました。
また、米長期金利は急低下しました。
ファンダメンタル分析的に考えると全く意味が分かりませんが、
これが生きた相場なのです。
特に変なのは、金利が下がったのに、NYダウが下落というのは、
どうも妙な現象です。
水面下で何かが起こっているような、ただならぬ雰囲気です。
さて、場味の分析ですが、
好材料とも悪材料とも言えない結果で、
米ドルは売り買い殴り合い乱高下の後、暴落しました。
押し合いで売り方の力が勝ったということで、
流れは弱気と考えられます。
ドル円は、やはり中期的な調整過程にすでに突入しているものと考えられます。