2015/06/05 (金) 21:30
非農業部門雇用者数(5月)
結果 280千人 予想を上回るサプライズの好結果
予想 226千人
前回 221千人(223千人から修正) 下方修正
失業率(5月)21:30
結果 5.5% 予想よりも悪い、悪材料
予想 5.4%
前回 5.4%
今月の米雇用統計は、
非農業部門雇用者数は予想を上回るサプライズの好結果でしたが、
失業率は予想よりも悪い結果で、前回よりも悪化しました。
また、非農業部門雇用者数の前回数値が下方修正されました。
一言で好材料とも悪材料とも言えない、
好悪織り混ざった結果となりました。
欧州経済も日本経済もボロボロな中、唯一の希望だった米経済ですが、
ここに来て急に減速感が漂ってきました。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・NYダウ 乱高下の後、元の水準に
・ドル 乱高下の後、元の水準に
となるのが、ファンダメンタル分析的に自然に思えます。
一方、グローバル的な視点で見ると、
米国はQE3終了で、ドルのジャブジャブ供給終了、次は利上げに焦点(金融引き締め)、
その一方で、欧州、英国は、いまだに従来のジャブジャブ通貨供給を続けている(金融緩和、通貨の希薄化)。
という状況です。
今回、雇用統計がやや悪い数字が出ましたが、
グローバル的な状況としては、
依然としてドル高になりやすい状況は変わりません。
では、この材料を受けて、
机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
ファンダメンタル分析の通りに動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
1分足 下記のチャートでは15:30が日本時間21:30 ドル爆上げ、純然たるドル高
15分足
米長期金利 爆騰
→ http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2006/12/saxo_1.html
好材料とも悪材料とも言えない結果でしたが、
米ドルは迷い無く一気に爆上げ、
一方、NYダウは売り買い殴り合いの乱高下
となりました。
また、クロス円は一直線に暴落、
米長期金利は急騰となりました。
読みづらい相場ですが、
米長期金利がこのところ上昇を続けているのがポイントかと思われます。
米金利上昇を織り込んで、株式市場はそれを嫌気しているものと考えられ、
一方でドル相場では
金利上昇期待が強気の材料として作用しているものと考えられます。
さて、場味の分析ですが、
好材料とも悪材料とも言えない結果で、
マーケットは迷い無く米ドル買いに殺到しました。
典型的な米ドル強気相場です。
この流れはもうしばらく続きそうです。
が、エリオット第五波動の最終局面と考えられるので、安易な高値追従は注意した方が良いと思います。