2012/06/01 金曜日

非農業部門雇用者数(5月)21:30
結果 69千人 予想よりも弱い数字
予想 150千人 
前回 77千人(115千人から修正)下方修正

失業率(5月)21:30
結果 8.2% 悪化!
予想 8.1% 
前回 8.1%

           

今回の雇用統計は、

非農業部門雇用者数、失業率、

ともに予想よりも悪い数字でした。

ユーロ崩壊危機のなかで、

タイミングよく悪材料が飛び出してきました。

    

常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、

ドル安!

NYダウ暴落!

となるのではないかと思えます。

   

では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・NYダウ の値動き → 上昇?下落?

・ドル円 の値動き → 上昇?下落?

・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?

・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?

・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?

・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?

・原油 の値動き → 上昇?下落?

・金 の値動き → 上昇?下落?


   

1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間21:30

fxfxn0019.jpg

初動は、株暴落、ドル高円高でクロス円暴落、

しかし18分後に、介入らしき異常な需給が発生し、円相場の流れが変わる。

その後、財務省の中尾財務官「介入したかどうかはコメント控える」

    

    

15分足

fxfxn0023.jpg

※このチャートを見る方法

   

発表直後の初動の瞬間、

・株暴落

・対円でドル安

・対円以外では猛烈なドル高

・結果として、クロス円暴落

で反応しました。

例のドル高円高バブル崩壊パターン、いわゆる「リスク回避」というやつです。

   

しかし、18分後、突如暴力的な需給が発生しました。

fxfxn0025.jpg   

ドル円は一瞬にして狂い上げ。

どう見ても介入としか思えませんが、

財務省の中尾財務官は、「介入したかどうかはコメント控える」との発言。

値動きを分析すると、ユーロドルにてドル高の波及効果が確認できるので、

やはり、ドル買い円売り介入が実行されたのでしょう。

   

興味深いのがその後の流れで、

ユーロ円の上昇(円安、おそらく売りポジションの手仕舞い)とともに、

ユーロドルも上昇(ドル安)

となったのです。

理屈から考えると、

ドル買い介入したのだから、

ドル高→ユーロドルは下落

となるのが筋のような気がしますが、

現実には、ユーロドルとユーロ円がほぼ同じ波形を描いています。

ユーロドルだけ見ると、全く意味が分からない、説明できない値動きですが、

結局、ユーロ円相場がユーロドルを主導してるということだと思われます。

やはり、クロス円それ自体が、

巨大な投機対象になっているのでしょう。

    

さて、場味の分析ですが、

弱気の材料に対して、マーケットは元気よく暴落で反応しました。

まだまだ暴落相場をやる気マンマンという感じです。

6/17のギリシャ選挙まで、この流れをやり続ける気なのでしょうか。

ドル円は週足の雲下限を死守しましたが、

fxfxn0022.jpg

介入はこの流れをどこまで食い止めることができるのでしょうか。

   

とりあえず、難しい流れになってきたので、

様子見が一番だと思います。

何も難しいところに無理して飛び込む必要は全くありません。

6/17のギリシャ選挙まで、のんびりと待ちましょう。

(今マーケットは、ユーロ崩壊を織り込んでいる)

   

以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。