2012/01/06 (金) 22:30

非農業部門雇用者数(NFP)(12月)
結果 200千人増 サプライズの好結果!!
予想 155千人増 
前回 100千人増(120千人増から修正)(前月比)下方修正

   

失業率(12月)
結果 8.5% サプライズの好結果!!
予想 8.7% 
前回 8.7%(8.6%から修正) 下方修正

      

今回の雇用統計は、

非農業部門雇用者数、失業率ともに、

前回数値が若干の下方修正だったものの、

今回結果は予想を大きく上回るサプライズの好結果でした。

米景気は思ったほど悪くないような感じです。

   

常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、

・株 爆上げ!

・ドル 爆上げ!

・クロス円 爆上げ!(対円以外ではドル安)

のバブルイケイケモード

ジュリアナ1.jpg 

になりそうに思えます。

   

では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください

・NYダウ の値動き → 上昇?下落?

・ドル円 の値動き → 上昇?下落?

・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?

・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?

・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?

・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?

・原油 の値動き → 上昇?下落?

・金 の値動き → 上昇?下落?


    

1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間22:30

fxfxl0110.jpg

初動は株高&純然たるドル高(全方位ドル高) 

    

 

15分足

fxfxl0112.jpg 

ドル高(対円以外)、円高(対円でだけドル安)で、クロス円爆下げ

    

※このチャートを見る方法

   

発表直後の初動の瞬間、

株(NYダウ)爆上げ

主要通貨に対してドル高(純然たるドル高)

となりました。

いわゆる、円安ドル安→クロス円高騰の従来のバブルモードでは無いものの、

クロス円は若干上がっており、

リスク選好の様子が見えます。

     

しかしその狂喜乱舞の宴も一瞬で終わり、

直後に強烈なカウンターが入って乱高下モードに突入。

結局 NYダウ暴落、

ドル高(対円以外)、

円高(対ドル)、

結果としてクロス円暴落、 

で落ち着きました。

   

いわゆる、リスク回避のドル高円高です。

2008年のリーマン・ショックの時にも見られた現象です。

ニュースなどでは、ドル円だけ見てドル安ドル安などと言っていますが、

対円以外では猛烈なドル高です。

   

興味深いのは、雇用統計発表後に流れが変わった時、

突然、対円でだけドル安になったことです。(円高)

対他通貨では、首尾一貫してドル高でした。

非常に興味深い現象かと思います。

   

クロス円、特にユーロ円の投げが、ドル円の巨大な下げ圧力として作用したと思われ、

結局、クロス円の流れが、ドル円相場に大きな影響を与えている

ということだと思います。

(クロス円自体が、巨大な投機対象になっている)

やはり、クロス円が重いと、ドル円も上昇は難しいということかと思います。

   

常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、

サプライズの好材料だったのにNYダウ暴落、クロス円暴落というのは

全く意味がわかりませんが、

これが生きた相場なのです。

    

さて、場味の分析ですが、

明らかな好材料に対して、マーケットはリスク回避で反応しました。

米長期金利も弱含みでした。

SAXOリアルタイムクオート、チャート

マーケット全体の地合いは弱気、流れは下のようです。

買い時はまだ先のようです。

  

以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。