2010/09/02 (木) 20:45
ECB政策金利
結果 1.00% 予想どおりで何のサプライズもない
予想 1.00%
現行 1.00%
21:30ごろから ECB総裁トリシェ会見
「現在の金利水準は適切。」
「経済環境は不透明。」
「最近の経済指標は予想以上に好調。」
「ユーロ圏経済は緩やかかつ不均衡なペースで成長する見通し。」
「中期的な物価動向は引き続き緩やかに推移。」
「インフレ期待はしっかり抑制。」
「1週間・1カ月物の流動性オペ、全額供給を1月まで継続。」
「3カ月物流動性オペ、全額供給を10月・11月・12月も継続。 」
「ECBスタッフによる成長見通しは1.4~1.8%に上方修正。従来は0.7~1.3%。」
「2010年 1.4~1.8%(従来1.4~1.6%)」
「2011年 0.5~2.3%(従来0.2~2.2%)」
「現在のスタンスは緩和的。非標準的措置は一時的なもの。」
「最近の経済指標、下半期の成長減速見通しを確認。」
「世界経済の成長・ユーロ圏輸出への影響・緩和的政策が経済を支援。」
「経済活動の回復はさまざまなセクターのバランスシート調整が足かせに。」
「10年のスタッフ予想の上方修正、第2四半期の回復によるもの。」
「見通しへのリスクはやや下向き。」
「不透明感が依然として強い。」
「上方リスクには好調な世界経済による輸出支援が含まれる。」
「下方リスクには金融市場の緊張再燃が含まれる。」
「他の先進国経済の成長に一定の不透明感。」
「世界の不均衡が無秩序な動きを示す可能性がある。」
「インフレ率は年内小幅に上昇する見通し。」
「2011年のインフレは引き続き緩やかになる見通し。」
「物価へのリスクはやや上向き。」
「上方リスクには商品価格や増税が含まれる。」
「景気の二番底はない。」
「勝利宣言もしない。」
「決定は全会一致。」
「デフレリスクは現実化していない。」
「米成長について過度に失望してはいない。」
ECB金利は、市場予想どおりの据え置きで、
全くサプライズはありませんでした。
そしてその後のトリシェ会見では、
弱気、強気、織り混ざった内容でしたが、
成長見通し上方修正、
物価上昇、インフレを示唆する内容もあり、これはサプライズとも言える好材料です。
(通常、中央銀行はインフレを防ぐために利上げをする)
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・ECB金利発表では材料織り込み済みで全く動かず、
・トリシェ発言で上下に乱高下の後、爆上げ
になるのが自然に思えます。
では、この材料を受けて、机上の空論ならぬ現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
5分足 下記のチャートでは14:30が日本時間21:30 トリシェ会見
いつもどおり、ECB金利ではほとんど動きませんでした。
「材料織り込み済み」というやつでしょうか。
理解できる値動きです。
そして、21:30からヨーイドンで大乱高下スタート。
とりあえずドル買いでスタートしたものの、
猛烈な売り買いの殴り合いを経て、
結局は元の値段と変わらないところで落ち着きました。
何がしたかったのか、意味のよく分からない乱高下となりました。
今晩、米雇用統計を控えているので動きづらいということでしょうか。
売り買いの力が拮抗しているようです。
今晩の米雇用統計は、さらなるもの凄い乱高下になりそうです。
どんな狂気の乱高下が見られるのか、楽しみです。