2010/06/10 (木)
20:00 英中銀政策金利結果 0.50% 予想通りの据え置き
予想 0.50%
現行 0.50%
20:45 ECB政策金利
結果 1.00% 予想通りの据え置き
予想 1.00%
現行 1.00%
21:30ごろから ECB総裁トリシェ会見
「金利は引き続き適切。」
「直近の情報から2010年前半も景気回復が継続したことを確認。」
「ユーロ圏の物価動向は引き続き穏やかに推移する見通し。」
「ユーロ圏の物価上昇圧力は引き続き低水準。」
「インフレ期待はしっかりと抑制されている。」
「見通しにかなりの不透明感があることを認識。」
「非標準的措置と証券市場プログラムは使命に沿ったもの。」
「最近のインフレ圧力の大半はエネルギー価格の上昇を反映。」
「金融スタンスと流動性は適宜調整される。」
「現在の世界経済の回復は輸出の需要を支える。」
「ECBは各国の追加の財政再建策を歓迎。」
「構造的な改革は持続可能な回復を支えるために重要。」
「インフレ見通しのリスクはおおむね均衡。」
「成長見通しのリスクはおおむね均衡。」
「企業に対する銀行融資の低迷は景気循環を考えれば正常。」
「債券購入プログラムの後も金融政策のスタンスは変えていない。」
「高水準の翌日物預金残高は市場の緊張の現れ。」
「債券購入プログラムは効果的な金融波及メカニズムを確保することが狙い。」
「債券購入プログラムについて、さらに情報は提供しない。」
「(追加の流動性供給について)市場の状況に従って行動する。」
「(追加の流動性供給について)2010年9月まで固定金利による無制限の3ヶ月物オペを継続。」
「3ヶ月物オペについての決定は全員一致。」
「債券購入継続は適切。」
「ユーロはすばらしい通貨。」
BOE、ECB金利は、市場予想どおりの据え置きで、
全くサプライズはありませんでした。
そしてその後のトリシェ会見では、
弱気、強気、織り混ざった内容となりましたが、
どちらかというと弱気気味の内容。
また、ギリシャに関しての言及はありませんでした。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・BOE、ECB金利発表では材料織り込み済みで全く動かず、
・トリシェ発言で、今までの流れ再開となってユーロ暴落開始
になるのが自然に思えます。
では、この材料を受けて、現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
5分足 下記のチャートでは13:00が日本時間20:00 BOE金利
BOE、ECB金利ではほとんど動きませんでした。
常識的に考えて理解できる値動きです。
トリシェ会見での反応も、ほとんどありませんでした。
相場が膠着して煮詰まっている感じです。
しかし、その後21:55位から突然流れが変わります。
なぜか突然NYダウ先物が急騰、
中途半端な時間にユーロドルが狂い上げ(ドル安)、
クロス円も狂い上げとなりました(ドル安円安の結果、クロス円が高騰)。
この理由として、
21:30に発表された米失業保険継続受給者数が2008年12月以来の低水準だったから
リスク選好の動きとなった、という説もありますが、
それならば米株高騰は分かるものの、
ユーロドルが高騰する理由が説明できません。
米国の景気回復→利上げ期待となって、
ユーロドルは下落(ドル高)となるのが論理的な帰結ではないでしょうか?
いずれにせよ、後講釈は置いておいて、
マーケットは動きたいように動いているだけです。
さて、場味の分析ですが、
ユーロの下落継続となるのが自然に思える材料に対し、
マーケットは爆上げを選択しました。
というわけで、反転地合いと思われます。
夜明けは近そうです。