2010/04/08 (木)
20:00 英中銀政策金利
結果 0.50% 何のサプライズもない
予想 0.50%
現行 0.50%
20:45 ECB政策金利
結果 1.00% 何のサプライズもない
予想 1.00%
現行 1.00%
22:30ごろから ECB総裁トリシェ会見
「現在の金利は依然として適切。」
「物価動向は緩やかに推移する見通し。」
「最新の情報、2010年初めに景気回復が続いたことを示唆。」
「2010年のユーロ圏経済、緩やかに拡大する見通し。」
「成長見通し・インフレ見通しのリスクは概ね均衡。」
「ユーロ圏の景気回復は引き続きまだら模様。」
「適格担保の最低基準、2011年もBBB-で維持へ。」
「担保変更はABSには適用されない。」
「担保のヘアカットに新たな段階制を導入。」
「ヘアカットの詳細は後で発表。」
「ギリシャが計画を実施しないと考える理由はない。」
「ギリシャ支援に関するEU声明は持続可能な枠組み。」
「ギリシャ支援、IMFの関与は有効な解決策。」
「段階的ヘアカットはBBB+からBBB-に適用。」
「ギリシャにとってデフォルトは争点になっていない。」
「支援策の発動はギリシャ次第。」
「融資要請あれば、ECBはユーロ圏の大きな関与を望む。」
「ギリシャ支援の適用金利、詳細は未定。」
「IMF関与、非常に非常に悪い(very very bad)と言った事はない。」
「ヘアカットの詳細、7月に公表へ。」
「新たなヘアカットルール、担保基準の強化に繋がる。」
「IMF単独によるギリシャ支援は好ましくない。」
「来年は外貨建て債券は担保として不適格となる。」
BOE、ECB金利は、市場予想どおりの据え置きで、
全くサプライズはありませんでした。
そしてその後のトリシェ会見では、
どちらかというと弱気気味な会見となりました。
ギリシャに関しては、立場上、下手なことも言えないし、
なんとも微妙な表現に終始しました。
ギリシャ問題は解決にはほど遠いような印象です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
・BOE、ECB金利発表では材料織り込み済みで全く動かず、
・トリシェ発言で、従来のトレンド継続でユーロ下落(少なくとも反転するような内容ではない)
になるのが自然に思えます。
では、この材料を受けて、現実のマーケットはどのように動いたのでしょうか?
↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。
・ユーロドル の値動き
・ユーロ円 の値動き
・ポンドドル の値動き
・ポンド円 の値動き
・ドル円 の値動き
・原油 の値動き
・金 の値動き
・NYダウ の値動き
5分足 下記のチャートでは13:00が日本時間20:00 BOE金利
15分足 24:30ごろから突然のNYダウ上昇、クロス円はそれにくっついて狂い上げ
BOE金利、ECB金利ではほとんど動きませんでした。
常識的に考えて理解できる値動きです。
NYダウ先物は売り買いの攻防の中じりじりと下落、
それと連動してクロス円もじわじわと下落し、
ユーロドルもじわじわと下落(ドル高)していました。
しかしその後、トリシェ会見前後から流れが突然反転。
ユーロドルはなぜか急上昇を開始しました。
その後24:30ごろからNYダウが爆裂上昇を開始。
それにつれてクロス円も爆裂上昇。
ユーロドルも上昇しました。
トリシェ会見はギリシャ問題の懸念を払拭するような内容では全くなかったわけですから、
ユーロドルはそれまでの流れを継続して、
下落して安値を更新するのが当然とも思えます。
しかし、現実のマーケットは、
突然のユーロドル反転。
常識的ファンダメンタル分析的に考えると全く意味が分かりませんが、
これが生きた相場なのです。
テクニカル的に考えると、
3/25の安値更新に失敗したから反転した、
ただそれだけの話です。
さて、ユーロドルの今後ですが、
安値更新に失敗し、反転示唆となります。
1.36を上方ブレイクすれば反転サインとなります。
以上、少しでもご参考になりましたら幸いです。