2009/11/06 (金) 22:30

非農業部門雇用者数(NFP)(10月)
結果 190千人減 サプライズの悪材料!
予想 175千人減 
前回 219千人減(263千人減から修正)(前月比) 上方修正

失業率(10月)
結果 10.2% 衝撃!サプライズの悪材料!26年半ぶりの悪水準
予想 9.9% 
前回 9.8%

  

非農業部門雇用者数の前回値は上方修正でしたが、

結果はサプライズの悪結果、

失業率に至っては、なんといきなり10%の大台超えで、

衝撃の悪材料!

    

今回の米雇用統計は、誰がどう見ても、文句なしの悪材料となりました。

米経済は予想以上に悪い事が浮き彫りになってまいりました。

個人消費が回復するのはまだまだ先でしょう。

  

常識的、ファンダメンタル分析的に考えれば、

最悪サプライズの米雇用統計を受けて、

・NYダウ大暴落

・ドル大暴落(ドル円下落、ユーロドル暴騰)

となるのが自然に思えます。

   

では、この材料を受けて、マーケットはどのように動いたのでしょうか?

   

↓のチャートを見る前に1分間想像してみてください。

・NYダウ の値動き → 上昇?下落?

・ドル円 の値動き → 上昇?下落?

・ユーロドル の値動き → 上昇?下落?

・ユーロ円 の値動き → 上昇?下落?

・ポンドドル の値動き → 上昇?下落?

・ポンド円 の値動き → 上昇?下落?

・原油 の値動き → 上昇?下落?

・金 の値動き → 上昇?下落?


1分足 下記のチャートでは14:30が日本時間22:30

fxs5054.JPG

瞬間的な反応は、株暴落、円高、ドル高(対円以外はドル高)。バブル崩壊相場的反応。

     

15分足

fxs5055.JPG

NYダウは1時間後(現物株市場開始)には何事もなかったかのように復活したが、いつもはそれに追従するクロス円が沈んだまま。何か変化が?

   

ドル円日足

fxs5056.JPG

      

※このチャートを見る方法

   

指標発表直後は、

・株暴落

・円高

・ドル高(対円以外ではドル高!ドル安ではありませんので注意。)

・結果的に、クロス円崩壊

でした。

例の、バブル崩壊相場の様相でした。

バブル崩壊.jpg  

   

しかし、その後23:30からNY株式市場が開き、

現物株の取引が始まると、現物株の方はヒステリー的な反応は全くなく、

冷静に、急速に値を戻しました。

サプライズの悪材料だったのに、それを完全に無視して、

最後はなんと1万ドルを回復して引けました。

ムチャクチャです。

ファンダメンタル分析的、常識的に考えると、ものすごく変です。

   

ともあれ、ここまでの流れは先月の米雇用統計でも同じで、

先月の場合はNYダウが値を戻すのに同調して、ドル円、クロス円も

元の値を回復しました。

米雇用統計まとめ 10月
http://fxtechnicalblog.fxtec.info/2009/10/10_3.html

  

しかし今月の場合は、NYダウの上昇に同調せず、

クロス円、ドル円は下落したままとなりました。

  

これは何を意味しているのでしょうか。

何か水面下で市場構造の変化が起きているのでしょうか。

注意を払う必要がありそうです。

   

さて、場味の分析ですが、

悪材料に対してドル円、クロス円は下落で反応ということで、

素直な反応と言えます。

しかもNYダウの力強い上昇に反応せず、下落したまま。

というわけで、弱気の地合と言えそうです。

しばらく買いは見送りたいです。

  

以上、ご参考になりましたら幸いです。