2009/02/05 21:00 英中銀政策金利
結果 1.00% 予想どおりの利下げ サプライズは無いが、一応悪材料
予想 1.00%
現行 1.50%
21時ごろ発表 英中銀声明
「過去の利下げははいずれ経済に大きな影響を与える。」
「信用環境は一段とひっ迫。」
「09年下期までにインフレ率は2%以下へ低下しターゲットを下回ると予想。」
「インフレ率がインフレターゲットを下回るリスクがあると判断し、利下げを決定。 」
「利下げは財政政策、ポンド安、コモディティ安と相まって景気を強く刺激。」
「新興国経済は著しく鈍化。」
「世界経済は深刻な悪化局面にある。」
2009/02/05 21:45 ECB政策金利
結果 2.00% 予想どおり 何のサプライズもない
予想 2.00%
現行 2.00%
22:30頃からトリシェECB総裁会見
「最新のデータでユーロ圏経済の悪化を確認。」
「中期的にインフレ率は物価安定に沿うと予想。」
「インフレ期待を引き続き抑制。」
「あらゆる動向を引き続き非常に注意深く監視。」
「ユーロ圏の輸出は低下。 」
「今後数四半期も低迷が続く見通し。」
「インフレ率を2%以下だが、2%近くに維持」
「全体のインフレ率は今後数ヶ月間低下、年中盤にはかなりの低水準になる可能性。」
「09年後半には、インフレ率は再び上昇すると予想。」
「成長リスクは明らかに下向き。 」
「ゼロ金利は現段階で適切だと認識していない。」
「必要なことは全て行う。」
「3月には新たな多くのデータが入手できる。」
「2.00%が最低水準ではない(3月の利下げ幅に関する質問に答えて)」
「非伝統的手法について、あらゆる可能性を排除しない。」
「ゼロ金利にせず、非伝統的手法をとることは可能。」
「3月利下げを排除しない。 」
「将来の利下げの幅については次回会合でデータなどをみて考える。 」
「ゼロ金利にはいくつもの不利な点がある。 」
「非伝統的措置について他の中銀とは状況が異なる。」
「非伝統的措置について制限を設けてはいない。 」
金利自体は何のサプライズもありませんが、
BOEは一気に0.5%の利下げを選択。
BOE声明、トリシェ発言は、どちらかというと弱気です。
常識的、ファンダメンタル分析的に考えると、
金利発表には無反応、
その後のトリシェ発言を待って、
・ポンドが対ユーロ、対米ドル、対円で大暴落、
・ユーロは材料織り込み済みでほとんど動かず、
になるのが自然に思えますが、
いずれにせよ、ポンドが高騰することは考えにくい材料のように思えます。
では、この材料を現実のマーケットはどのように判断したのでしょうか。
↓のチャートを見る前に想像してみてください。
・ユーロドル
・ユーロ円
・ポンドドル
・ポンド円
・ドル円
・原油
・金
15分足 下記のチャートでは13:00が日本時間21:00(BOE金利)
ポンドは悪材料完全無視、悪材料出尽くし(?)で狂い上げでした。
常識やファンダメンタル分析で考えると滅茶苦茶な値動きですが、
これが生きたマーケットなのです。
一応、理由としては、BOE声明の中に強気の文言があったからポンド高になって当然なんだ!
という解説を拝見することがありますが、
残念ながらこじつけ以外の何物でも無いと思います。
売りと買いがぶつかって、買いの方が大きかったから上がった、
売りと買いが巨大な綱引きをして、買いの方が強かったから上がった、
それだけです。
そして、買い方が優勢だったという事実、
その事実こそが、相場という荒れ狂う大海原を航海する指針たり得るのです。
というわけで、場味の分析ですが、
ポンドは悪材料に対して狂い上げとなりましたので、
短期的には強気に転換、と言えると思います。