アジア時間に円高、欧米時間に円安という
奇妙な相場が続いている今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日早朝に以下のようなニュースが流れました。
Bear said one of its funds was worth nothing and another worth less than a 10th of its value from a few months ago after its subprime trades went bad, according to a letter Bear circulated and to people briefed by the firm.
The Wall Street investment bank -- known for its bond-trading savvy -- has had to put up $1.6 billion in rescue financing.
Subprime Uncertainty Fans Out - WSJ.com より
ファンドの破綻といえば、1998年9月のLTCM破綻が思い出されます。
1998年は、春に改正外為法が施行されて個人のFX取引が解禁され、
現在と同じように世界中で円キャリートレードが盛んに行われていました。
ドル円とクロス円は空前の高値を示現していました。
この1998年の円安バブルはどのように破綻したのか、
当時のチャートを調べてみました。
ロシア財政危機とは、ロシアの財政が悪化したところへアジア通貨危機の余波も受けて発生した債務不履行(デフォルト)並びに、一連の経済危機を指す。
狭義には、1998年8月17日にキリエンコ政府並びにロシア中央銀行の行った対外債務の90日間支払停止と、これに起因するルーブル下落、キャピタル・フライトなどの経済的危機を指す。
1998年9月23日、ニューヨーク連銀理事会室は緊迫した雰囲気に包まれていた。協議の席にはウォール街の大手銀行の全頭取とニューヨーク証券取引所議長、多くのヨーロッパ資本の銀行の幹部らが、ずらりと並んでいた。かつて巨額の利益を得て羨望を集めたが破綻した債券取引会社、ロングターム・キャピタル・マネージメント(LTCM)を救済する異例の善後策を話し合うために召集されたのだった。 同年9月18日ごろには誰の目にも崩壊寸前である事が明らかとなっていた。
ドル円
ユーロドル
ポンド円
NYダウ
チャートを見れば明らかなように、
LTCM破綻は直接的には限定的な影響しかありませんでした。
2週間ほどはほとんど材料視されず、
10/6までは円安バブルが再開する気配すらありました。
しかし10/6に、突然超円高が襲ってきました。
円安バブルの崩壊です。
なんと、わずか三日で崩壊しました。
何が言いたいかというと、ファンドの破綻は表面的な事象にすぎず、
水面下では「何か」が着々と進行しており、
ある日突然材料も何もない中、
バブルが崩壊するということです。
円売りをしている方は、必ず利益確定のストップを入れておいた方がいいと思います。
気をつけてください。